石川県は、かつての加賀国（南部の加賀地方）及び能登国（北部の能登半島）で、江戸時代は越中国をも併せて治めた前田家の加賀藩（102万5千石）でした。県内最大河川の手取川の古名“石川”に因む旧石川郡が県名の由来です。加賀藩の産業振興と学問・文芸奨励とにより城下町の現・金沢市（県庁所在地）を中心に伝統文化が興隆し、加賀宝生（能楽）等の伝統芸能や加賀友禅・金沢漆器・金沢箔・九谷焼・輪島塗等の伝統工芸が今に受け継がれています。小規模空襲を除き昭和の戦災をほぼ免れたこともあり、寺社・旧跡・文化財が多数残っていて、金沢市の兼六園・成巽閣庭園・金沢城跡・尾山神社・茶屋街（ひがし・にし・主計町）・金沢21世紀美術館・近江町市場、能登半島では輪島市の白米の千枚田・曽々木海岸・朝市や能登金剛等の多くの名所や加賀温泉郷（加賀市の山代・山中・片山津、小松市の粟津）・和倉（七尾市）等の温泉などが多数の観光客を集めています。加賀野菜（金時草・加賀蓮根等）・天然能登寒鰤・加能ガニ（ズワイガニ、雌は香箱ガニ）・能登牛・清酒等の特産品を始め、治部煮・かぶら寿司・ごり料理・笹寿司・金沢おでん等の加賀料理・郷土食や各種和菓子等の食・菓子文化も豊かで、県内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が数多く点在しています。