滋賀県南西部(近畿地方北東部)の草津(くさつ)市は、1954年(昭和29年)の栗田郡草津町及び5村の合併で発足し昭和中期から末期に近隣町編入・大津市境界変更等を経て現市域となりました。江戸時代は幕府(大津代官所)・旗本・膳所等諸藩領で、草津宿が東海道五十三次(52番目)の中山道が合流する宿場町として栄え、現在もJR東海道線(琵琶湖線)・草津線や国道1号・高速道路(名神・新名神)等の交通網により近世から現在に亙る交通の要衝です。地名は草(陸)と津(湊)で陸の港の意味とされています。草津焼(陶器)・和蝋燭・瓢箪・竹根鞭細工・あおばな(露草)商品等の伝統工芸品や草津メロン・清酒等が特産品で、銘菓(うばがもち・松里みかさ等)・近江牛料理等の名物があり、天井川(周辺地より高い河床の川)の草津川(草津川放水路)が流れる市内には老舗の料理店・和菓子店・食品店・酒蔵などが残っています。
1569年創業、徳川家康が愛し広重・北斎にも描かれた うばがもち
国道草津のバス停から徒歩2分ほど、草津駅から徒歩10分ほどの場所にある うばがもちや。1569年(永禄12年)に、織田信長によって滅ぼされた佐々木家義賢の曾孫が、乳母・福井とのに預けられた際にお金を稼ぐために東海道沿いに餅屋を開き販売したことが創業とされています。乳母がつくった餅で「姥が餅」と呼ばれ草津宿の名物となったそうです。
その長い歴史の中で、多くの偉人に愛されたことでも知られ、徳川家康が愛し、松尾芭蕉・与謝蕪村が作品の題材にしています。また、広重・北斎の浮世絵にも登場しています。
という、うばがもちのパッケージです。永禄12年と書かれていますね。
袋を開けました。6つ入りのパッケージが2つ入っています。
うばがもちは、ざっくりいえば”あんころ餅”の一種です。お餅の周りにあんこをまとわせている感じのお菓子ですね。乳房を模ったお菓子になります。
1つ取り出した図です。案外小ぶりでいくつでも食べられそう!
といううばがもちの説明紙も入っていました。家康に献上した時、福井との氏は84歳だったとのこと。すごい長生きですね。
うばがもちは歴史的な偉人が愛した、ということで知ってはいたものの草津にあると理解していませんでした。京都行くときは草津が定宿なのに恥ずかしい…。次回の関西出張で必ずいきたいお店の1つです。
—– うばがもちや 基本情報———-
〇創業年 永禄12年創業 / 1569年創業
〇営業時間
・9:00 ~ 19:00 (土・日・祝は8:30〜)
※無休
〇住所
滋賀県草津市大路二丁目13番19号
(公式サイト)⇒ 滋賀・草津のお菓子処 うばがもちや | 銘菓「うがばもち」