かつて流れていた汐留川に架かっていた新橋に由来する港区新橋は、1872年(明治5年)に日本で初めて開通した鉄道の起点・新橋駅(後の汐留貨物駅)が開設され発展を遂げました。現在はサラリーマンの街として知られ、多数のオフィスビルが林立し庶民的な飲食店が建ち並ぶ中に、老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが数多く残っています。
1909年創業、三島由紀夫が最後の晩餐の地 末げん
新橋駅から徒歩3分ほどの場所にある 末げん。1909年(明治42年)に、当時鶏料理番付で大関と評された日本橋末廣(廃業)で修業を行った、丸源一郎氏が創業した鶏料理です。日本橋末廣の”末”と、創業者・源一郎氏の”げん”を取り末げんと名付けられました。初代文民宰相・原敬氏、鳩山一郎氏、六代目菊五郎氏、三島由紀夫氏等に愛されたお店です。三島由紀氏は市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部で自害する前日に、末げんさんを訪れていたことで知られています。
という末げんさんの外観です。1997年にリニューアルされていますが、元々は黒堀に囲まれたお店だったそうですよ。店内に入りました。秋にお伺いしているので、柿の絵をあしらったデザインに出迎えてもらいました。今回は三島由紀氏の最後の晩餐コースに松茸が入ったスペシャル版っぽいものをオーダーしています。まずは、レバーの時雨煮っぽいものが出てきました。お酒に合う。前菜の盛り合わせ的なもの。紅葉&栗で秋が演出されています。
そしてお造り。とりささみも添えられていて、さすが鶏料理屋さん!って思いました。ここから鍋が始まります。まずは鶏肉が入場。君たち、美味しそうな色しているよね。
鍋を撮り忘れたのでw、取り分けてもらったものをご覧ください。秋だったので松茸入っています。
鶏肉と書いて幸せと読むって、教えてもらった気がします。
間に焼き鳥もやってきます。豪華だなぁ。
鍋にはさらに松茸がドーンと。幸せが過ぎる。
さっぱりした酢の物的なものを挟んで…、 しめの雑炊です。あぁ、本当に美味しかった。
最後にデザートで終了です。ご馳走様でした…!
末げんさんは、ランチタイムは夜以上に人気店で、開店時に行かないと結構待つ形になります。ということで、いつも開店直後にお伺いしております。
昼間の外観はこんな感じです。
ランチメニューは3つ。かま定食、から揚げ、たつた揚げがあるのです。2018年次はこんなメニュー構成でした。
まずはかま定食のご紹介。魚のかまでは、もちろんありません。挽肉で作られた親子丼のことをかま定食と呼ぶそうですよ。せっかくなので、かま定食をアップでどうぞ。味濃いめ・甘めで美味しかったです。卵の半熟具合も最高でした…!
そしてお次は、たつた揚げ。鳥肉をミンチした、とメニューに載っており、一般的にイメージするたつた揚げとはちょっと乖離があります。
せっかくなので寄り目も。
中身はこちら。鳥肉を使ったメンチカツ的な食べ物がイメージに近いかと思います。コショウが効いていて、ピリッとする大人の味。美味しい。
こちらは店頭に置かれていたパンフレットです。
上述した末廣さんのお話や、末げんの名の由来等が書かれています。こういう紙、全企業に作ってもらいたいw。
上述したように末げんさんは三島由紀氏が最後の晩餐に訪れたお店です。最後の訪問時に「またお越しください」と声をかけたところ、「あの世からまた来るかな」と答えたというエピソードも残っているのだとか。三島由紀ファンなら絶対に訪れないとですね!ファンでなくても鶏肉好きなら、ぜひご訪問を〜。
—– 末げん 基本情報———-
〇創業年 1909年創業 / 明治42年創業
〇営業時間
・11:30~13:30
・17:00~22:00
※土曜・日曜 祝日
〇住所
東京都港区新橋2-15-7 エスプラザビル1F
(公式サイト)⇒ 末げん – 鳥料理・日本料理
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