長崎県庁所在地の長崎市は、鎖国の江戸時代は天領でした。オランダ商館があり中国商船来航の出島が、朝鮮貿易の対馬藩と共に国内2か所のみの幕府公認の国際貿易港で、オランダ中心に欧州から多くの外国文化が流入して栄えてきた港湾都市であり、かつて戦艦武蔵を建造した造船の町でもあります。茂木枇杷・長崎和牛・からずみ・長崎かすてら・桃かすてら・ザボン漬・一口香等の特産品・名物や卓袱料理・ちゃんぽん・皿うどん・豚角煮・トルコライス等の郷土料理・地場食品も豊富で、日本三大中華街の一つである長崎新地中華街を擁し、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが多数残っています。
1681年創業、元祖カステラをうたう長崎カステラの老舗 松翁軒
長崎駅から車で5分強、徒歩で15分ほどの場所にある 松翁軒。長崎発のカステラやさんには、俗にいう長崎三大カステラと呼ばれる、1900年創業の文明堂総本店さん、1624年創業の福砂屋さん、そして今回ご紹介する1681年創業(天和元年)創業の松翁軒さんです。前2社と比較すると全国的な知名度は低いかと思うのですが、その理由は松翁軒さんは全国展開を行っていないから。今も長崎と福岡でのみ販売を行っていらっしゃいます。
という松翁軒さんの入り口には「カステラ元祖」の石碑があります。
こちらが店舗入り口。歴史を感じさせる外観ですが、どこか洋風。流石カステラのお店ですね。
中に入りました。カステラがずらっと並んでいます。チョコ入りや、抹茶入りも美味しそうだなぁ。
詰め合わせのセットも販売されていました。どれも美味しそう!!!
店舗限定品も発見。五三焼、という高級ライン!
どれにしようか、と悩んでいたら、お茶付きで試食を提供頂けました。甘さこってりで美味しい!老舗のカステラ、最高だよね。
色々悩んだ挙句購入したのは、予約限定商品の桃カステラ。店舗で予約し、自宅へ送って頂きました。
要予約・要冷蔵の中々入手ハードル高めのお菓子です。
ででーん、こちらが桃カステラです。桃の形のカステラの上に、アイシングした砂糖をまぶして桃の見た目を作ったお菓子。凄い桃感!
見づらいですが、断面図。カステラとアイシングの砂糖のおかげでコッテリ甘い!
桃カステラにはパンフレットも封入されていました。
長崎ではお祝い事の際に、こちらの桃カステラを贈答品として利用されるそう。私は知人からその習慣を聞き、食べたいなあと思い今回注文したのでした。
桃カステラは、お宮参り、初節句、御出産に、とあります。こういうお祝い菓子の習慣素敵ですよね!
松翁軒さん、名前だけは存じ上げていたのですが、店舗が長崎・福岡にしかないため、ずっと食べることが出来ずにおりました。本店にお伺いし食べたカステラは最高に美味しかったですし、別途注文した桃カステラも可愛いし美味しいし最高でした。地元に残り続け、そこでしか食べられない味を伝え続ける、そんな老舗も素敵ですよね。カステラをはじめとしたシュガーロードで生まれた南蛮菓子、もっと色々食べてみたいです。
———松翁軒 基本情報———-
〇創業年 1681年創業 / 天和元年創業
〇営業時間
・AM9:00~PM8:00 (2F喫茶店はAM11:00~PM7:00)
※定休日なし
〇住所
長崎県長崎市魚の町3-19
(公式ページ)⇒松翁軒 創業天和元年・カステラ元祖
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