千葉県南部の館山湾(鏡ヶ浦)に面する館山(たてやま)市は、明治初期までは718年(養老2年)に上総国から分離の安房国の一部で、中世には戦国大名の里見氏が丘(現・城山)上に築城し館山城と命名し城下を館山と称するようになったとされ、地名由来には南北に延びる丘の“たて(南北の方向)・やま(山)”説や“城の山”即ち“館の山”説があります。なめろう・さんが焼き・二色なます・各種寿司・炙り海鮮丼・ごんじゅう(肉飯おにぎり)・クジラ弁当等の郷土料理も豊富で、かつては東京の旧山手・本郷方面の富裕層等の保養・避暑地だった都会風の名残りもあり、老舗の飲食店・和洋菓子店・パンや肉等の食品店などが残っています。
1919年創業、常連客の避暑地館山で店舗を開き移転した 館山中村屋は
館山駅から徒歩1分の場所にある 館山中村屋駅前店こと、なかぱん。新宿にあるクリームパンを生み、インドカレーを定着させた、1901年創業・新宿中村屋さんからの暖簾分け店です。元々、新宿中村屋さんは本郷で創業されています。その後、新宿店を立ち上げられ本店が新宿に移るわけですが、新宿店立ち上げの際に本郷の店舗を任せられたのが、館山中村屋さんの初代になる長束実氏。1919年(大正8年)に暖簾分けの形で独立され、館山中村屋さんのルーツとなるお店が本郷にできるのですが、そんな長束氏が館山にお店を立ち上げることになったのは、当時の常連客が夏の間は避暑地である館山に移ってしまったため。常連客に合わせて夏の間だけ館山で営業をしておりましたが、2代目長束七郎さんの時代に、館山の駅前店を本格営業することとなり現在に至ります。
という、館山中村屋さんの外観。避暑地の店舗だったからなのか、外観はちょっとだけリゾート感ありました。
こちら正面から。かなり広いパン屋さんです。
店内に入りました。ものすごい種類のパン達が出迎えてくれます。 いやー、美味しそう!
館山中村屋さんは2Fに喫茶店も併設されておりまして、1Fで購入し2Fで食べることもできます。
2Fには独自のメニューもあります。モーニングあるの知ってたら先に来てたな。次回の宿題ということで。
2階のディスプレイはこんな感じ。ピザトーストとかめちゃくちゃ美味しそう。 で、購入したものを2Fで食べました。 中村屋さんといえばクリームパンですから。
クリームパン自体食べるの久しぶりでしたが、この濃厚な甘さ、最高ですね。 そしてなかぱんさんといえばが、こちらのモカソフト。苦味と甘味のバランスが良い感じ。 1Fには取り上げられた記事等の掲示コーナーがありました。館山に来たのは昭和2年とのこと(本格移転なのか、当初の立ち上げがなのか判断つかず)。
そしてロシアケーキの記事が。館山中村屋さんの名物の1つなのです。
館山中村屋さん、クリームパン、モカソフトめちゃくちゃ美味しかったです。そして2Fの雰囲気がとっても素敵で、地元の年配の方や、スポーツ帰りの同世代や若者達が、パンと飲み物を片手に集っていて、地元の溜まり場感がとっても良かったです。美味しくって落ち着ける場所が地元にあるって羨ましいなぁ。
—— 館山中村屋 基本情報———-
〇創業年 1919年創業 / 大正8年創業
〇営業時間
・7:00~17:30 (2Fの喫茶は16:30まで)
※不定休
〇住所
千葉県館山市北条1882
(公式サイト)⇒ おいしくて新鮮なパン 館山中村屋