石川県庁所在地の金沢市は、江戸時代は加賀・能登・越中の三国を治めた加賀藩(102万5千石)前田家の城下町として繁栄。金沢の地名は、芋掘り藤五郎が山芋洗いの際に砂金が出た“金洗いの沢”(“金城霊澤”、兼六園内の金沢神社隣の泉)に由来するとされています。加賀野菜・鰤・ズワイガニ(雌は香箱ガニ)・清酒等の県特産食品を始め、治部煮・かぶら寿司・ごり料理・笹寿司・金沢おでん等の加賀料理・郷土食や各種和菓子等の食・菓子文化も豊かで、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が数多く残っています。
1625年創業、加賀藩御用達の和菓子店 森八
橋場町1・2・5のバス停から徒歩1分ほど、金沢駅から車で10分前後の場所にある 森八。1625年(嘉永2年)に2代目・大隅八左衛門氏は、城下の大火により替え地を命ぜられ、尾張町に移り森下屋の名で菓子屋を創業します。3代目・八左衛門氏の時代に代表銘菓となる長生殿を生み出しています。1863年(文久8年)には苗字帯刀をゆるされ森下と改め、1869年(明治2年)に屋号を森八とされています。代表銘菓であり日本三大銘菓に数えられる長生殿は、小堀遠州の筆になる「長生殿」の三字を原型としているそうです。
という、森八さんの本店外観です。移転され和モダンな外観となっています。売店・金沢菓子木型美術館・茶寮が1つの建物の中に入っています。
こちらが看板です。金沢菓子木型美術館、森八本店と書かれています。
店内はお客さんが多かったので写真はあまり撮りませんでしたが、横長のディスプレイに大量のお菓子が飾られていて、めちゃくちゃカッコよかったです。
今回はそ日本三大銘菓として知られる長生殿を買いにきました。何度も食べていますが、やっぱり森八さん行くと買いたくなるのですよね。長生殿は、和三盆をぜいたくに使った落雁となります。ちなみに日本三代銘菓は数え方によって違いがありますが、よく言われるのは1890年創業 松江 風流堂の山川、そして新潟 長岡の1778年創業 越乃雪本舗大和屋の越乃雪となります。
ということで、お菓子に入る前に金沢菓子木型美術館を。いきなりの木型に圧倒されます。音楽はスターウォーズで、めちゃくちゃ雰囲気に合っていました。
細い路地を進むと、こんなスペースに。全体的にカッコよすぎでしょう。
順番前後しますが、森八さんのあゆみも掲示されていました。
そして木型の説明も。
長生殿や落雁を作る木型も。
こちらは萬歳旛という、天皇御即位の時に飾られる旗を模した木型です。さすが歴史も伝統もある老舗店ですね。
昭和天皇、大正天皇御即位の時に作られた長生殿ですかね。有り難みが凄い。
出口には九谷焼の展示も。さすが金沢を代表する和菓子店だけあって、貴重な品が数多く飾られていました。
ということで、ここからが長生殿です。
この箱がまたカッコ良いのですよね。
別タイミングで買ったものですが、横から見るとめっちゃキラキラしているのです。
中に入っていたパンフレットです。お菓子に刻まれている文字が、小堀遠州の書なのですね。豪華だ。
外側です。こちらは森八さんの歴史等が書かれています。
で、中身です。箱を開けると出てきます。
じゃじゃーん、こちらが長生殿です。いわゆる落雁の1種ですが、和三盆の配合具合なのか、使い方なのか、一般的な落雁よりしっとりしていて美味しいです。
ここからは、2018年訪問時の記事となります。
7月1日は金沢市内の和菓子屋さんで氷室饅頭が売られています
今回6末~7月頭にかけての旅行だったのですが、7月1日は氷室開きの日と言い、加賀藩が氷室に保管した氷を取り出し、江戸幕府へ運ぶために氷室を開く日でした。その氷室開きの日に、江戸への道中の無事を祈るために、氷室饅頭という縁起物のお饅頭が生まれたそうです。という氷室饅頭が森八さんでも売られてたので購入しました。
氷室饅頭の由来が良くわかるパッケージ。
箱を開くと3色×2個ずつ入っていました。
酒粕感が強く出ていて、高級なお饅頭だなぁ、という印象が伝わる味でした。パッケージを開けた瞬間から、お酒の匂いがかすかに香ってきます。今もこの箱なのかはわかりませんが、箱含めて楽しめるので、また氷室開きの日に買いに行きたいです。
森八さんは事前予約で、落雁作り体験もできます。次回は落雁作りに行って、他のお菓子も色々と購入したい!!
———森八 基本情報———-
〇創業年 1625年創業 / 寛永2年創業
〇営業時間
・9:00 – 18:00 (茶寮、美術館は17:00まで)
※定休日なし (1/1、2は休み)
〇住所
石川県金沢市大手町10-15
(公式サイト)⇒ 加賀藩御用菓子司 森八
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