青森県東部で本州最北端部である下北半島の基部から中部にかけての上北(かみきた)郡は、1878年(明治11年)に旧・北郡を南(上北)・北(下北)に2分して行政区画郡として発足し、当時は三沢市・十和田市も含んでいましたが、現在は野辺地町(のへじまち)・七戸町(しちのへまち)・六戸町(ろくのへまち)・横浜町(よこはままち)・東北町(とうほくまち)・おいらせ町(おいらせちょう)・六ヶ所村(ろっかしょむら)の6町1村が属しています。江戸時代は南部氏統治の陸奥盛岡藩・陸奥七戸藩領でした。おいらせ町は2006年(平成18年)に2町合併で発足し、郡東南部で東部が太平洋に面し、東西を町名由来の奥入瀬川(十和田湖源流)が流れ、隣接の八戸市・三沢市のベッドタウンともなっている県内最大人口(2万4千人強)の町村です。米・長芋・人参・メロン・苺・銀の鴨・清酒(桃川)等の特産品やキャベツラーメンの名物があります。郡内には老舗の和菓子店・食品店・酒蔵などが残っています。
1873年創業、現存最古の南部せんべい店 川越せんべい店
イオンモール下田前駅から徒歩23分、下田駅から車で7分ほどの場所にある 川越せんべい店。1873年(明治6年)に八戸南部の武家で生まれ、明治維新後においらせに移り住んだ善吉氏によって創業された、現存する最古の南部せんべい店となります。この地域は天保の飢饉で大きく被害を受けた場所で、その時に粉食で命を繋いだ人々も多かったと伝わるそうです。その結果、この地域で麦の栽培が増えたと言われています。
現在は米国・シンガポール等で勤務経験のある5代目・川越将弘氏が跡を継がれています。川越せんべい店さんは、歴代のご主人が商品開発されており、各世代のご主人が作られたおせんべいが販売されています。現在は5代味くらべセット等が販売されていますが、私が買ったころ(21年初頭?)はなかったので、それぞれ別々に購入しました。
という川越せんべい店さんからお取り寄せしたものたちです。
こちらが初代善吉氏がつくったごませんべい。今も1番人気なのだそうですよ。
取り出した図。よく知ってる南部せんべいですね。懐かしい味がして美味しい。
ついで2代目覚次郎氏のまめせんべいです。
ピーナッツとおせんべい、間違いなく合いますね。美味しい。
一代飛びまして四代目陽一氏のバターせんべいです。
少し色味が濃くなりますね。素朴なクッキーみたいな感じで美味しい。
そして五代目将弘氏の福みみSEMBE。当地では”せんべい”よりも”せんべ”という呼び方のほうが一般的なのだそう。
おせんべいのバリの部分が集めにとられている福耳感のあるおせんべいです。
ラストがせんべいの割れた部分を集めたもの。これ永遠に食べられますねw。
パンフレットも封入されていました。この地域の粉食文化は縄文文化からの流れではないか、というお話が書かれています。
裏側にはお店の歴史等が掲載されています。
中面では製造方法と商品の紹介が。うー、全部食べてみたいw。
逆側は地図になっていました。このパンフ、素敵だなぁ。
南部せんべいは好きなので、ちょくちょく買っていたのですが、メーカーをちゃんと購入したのは初めてでした。意識したことがなかっただけで、川越せんべいさんのも食べていたのかしら?
川越せんべいさんは長い歴史の中で継続的に商品開発をされていて、今もたくさんの種類のおせんべいを製造・販売されています。いつか全部食べてみたいなぁ。今回は公式ECサイトからお取り寄せしました。
——-川越せんべい店 基本情報———-
〇創業年 1873年創業 / 明治6年創業
〇営業時間
・9:30〜17:00
※日・祝 定休日
〇住所
青森県上北郡おいらせ町下明堂30-11
(公式サイト)⇒ Kawagoe Nambu Sembe Store