復活したちんやで、適サシ肉のすき焼きを食べる / 東京 台東区花川戸 1880年創業 (明治13年) 

歌舞伎「助六所縁江戸櫻」の花川戸助六でその名を知られる台東区花川戸は、古くから一帯が履物問屋街として知られていて、今も履物・靴関係の商店が散見されます。浅草の玄関口でもある東武鉄道伊勢崎線浅草駅に繋がる花川戸には都内有数の桜の名所である隅田公園の一部や吾妻橋付近の隅田川水上バス発着所などがあり、老舗の飲食店も残っています。

1880年創業、WDI傘下で復活を遂げた ちんや

銀座線浅草駅から徒歩10分ほどの場所にある ちんや。1880年(明治13年)に雷門のそばで料理屋として創業され、1903年(明治36年)からすき焼き専門店として営業されています。料理屋を始める以前の江戸時代には獣医を営まれており、狆(ちん)など愛玩動物の名から狆屋(ちんや)と呼ばれており、料理店を開始後もそのまま屋号として使われたそうです。
※狆=ちんは、日本原産の愛玩犬の1品種。庶民にはちんころと呼ばれていた。

そんなちんやさんは、2021年8月15日で閉店されるも、その後WDIへのビジネスを引き継がれることが発表され22年3月から再オープンされています。場所は雷門の隣から、元々金泉さんが入っていた場所で再開されています。

という新しくなったちんやさんの外観です。新しいお店ながら格式を感じる素敵な外装です。

お隣には精肉店もあります。こちらは雷門時代の煉瓦のイメージを継承されていますね。

まずは前菜で、蟹とほうれん草のおひたし的なものが出てきました。

そして、お肉入場です。ちんやさんは、A5等級ではなく適切なサシの量であるA4等級を適サシ肉と呼んで、適度な霜降肉を推奨されているのです。

ザクも入場します。いやー、美味しそうだな。

牛脂をひいて、肉&わりしたを投入します。

まずは肉だけで食べたのちに、ザクを入れて煮込みます。あぁ、最高が確約されている絵ですね。

卵にダイブした肉&ネギの絵もどうぞ。最高という言葉以外ないですね。

 

〆にはきしめんをオーダー。割下の甘みと肉の脂って、きしめんを最高に美味しくしてくれますよね。

店内の様子は写真撮っていないのですが、前のちんやさんの赤いカーペットであったり、しつらえだったりと、場所が変わっただけで、そのままちんやさんが復活されたような印象を受けました。このリニューアルは嬉しいなぁ。浅草で最も古いすき焼き店のちんやさん、これからの展開が楽しみです。

と、ここまでが新しい店舗です。
昔の店舗のことを紹介する必要はないのかもしれませんが、思い出代わりに残しておきます。文章もそのままです。訪問は2019年です。

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こちらが店舗外観。レンガ造りの重厚なつくりで緊張しますね…。 少し正面からの絵。自動ドアの先には、大きな玄関が待ち構えており、入ると緊張しますね。 店舗の前にもお品書きが。価格も緊張を誘います。
お店に入りました。平日お昼で少し空いていたからか、個室を一人で使わせてもらえました。部屋が豪華!

今回はすき焼き単品の桐9,900円をオーダー。お肉はちんや自慢の熟成適サシ肉が120グラム、とザク、変わりタマゴ、そして簡単な前菜が付いています。

前菜はこんな感じ。その後の肉の感動が大きすぎて、どんなものだったか記憶が飛び気味。美味しかった(はず)。そして肉が来ました。この!霜降りが!最高で!もう恋できる!!! 1枚目は仲居さんが作って下さいます。温めた鉄鍋に牛脂をぬりぬり。 そして牛肉どーん! その肉の上に割り下をたっぷりと。

たっぷりの玉子をつけて、肉を食べる。いやー、最高っすね。やっぱすき焼きって人を幸せにする食べ物ですね。
肉を食べたらザクです。豆腐、しいたけ、白滝、エノキ、ネギ、春菊の王道ラインナップ。 ザクが入ると、肉がまたちょっと雰囲気変わって美味いですよね。そしてお食事セット入場。牛肉の佃煮がやってきます。このしょっぱさ、ご飯がすすみますよねぇ…。きしめんもオーダー。すき焼きの時はご飯もきしめんも両方食べたい派です。きしめん、盛り付けて頂きました。お麩を中心に置いて、写真映えする感じで盛り付けて頂けました。 お腹が落ち着いたころに、部屋を見渡してみるとこんなカワイイ電話が。こちら、ちゃんと使える電話で、これを使ってフロントにお電話します。
ちなみにお肉は個体証明のペーパーまで頂けました。細かいところまでちゃんとしてる! 6代目の方の適サシ肉解説ペーパーも。こういう心遣いも嬉しいですね。

ちんやさん、美味しいかったのは当然として、レトロなお店の雰囲気、細かく感じる高級感、おもてなしの心含めて最高で、いい老舗ってこういうお店だよなぁ、と良い体験が出来て本当に幸せな気分になれました。気軽にうかがえるお値段でないけれど、また行きたいなぁと思える良店でした。

——- ちんや 基本情報———-
〇創業年  1880年創業 / 明治13年創業
〇営業時間
・11:00 ~ 15:00
・16:30 ~ 22:00 (土・日・祝は休憩なしの通し営業)
※定休日なし
〇住所
東京都台東区花川戸2丁目16-1 言問橋西交差点
(公式サイト)⇒ すき焼「ちんや」公式サイト

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