戦国時代の後北条氏や江戸時代の小田原藩の城下町として栄え、およそ400年前に東海道五十三次中で最大の規模であった9番目の小田原宿が設けられて賑わった神奈川県小田原市。古名の「小由留木」(こゆるぎ、「淘陵」とも表記)の草書体を読み間違えた説や、原野を開墾して小田となったとの由来説があります。西湘地域の核であり永らく箱根観光の拠点でもあって、豊かな自然の中で海山の産物に恵まれ、蒲鉾や梅干などの特産品で全国に知られており、各所に老舗の飲食店・和菓子店・食品店などが点在しています。
1865年創業、小田原名物 蒲鉾の老舗 鈴廣
小田原には様々な名物がありますが、最も知名度が高いものの一つが「蒲鉾」かと思います。小田原の場合は、明治時代に13社で組合を作り、現在は「小田原蒲鉾」として商標も取得されています。その小田原蒲鉾の中でも知名度が高い会社さんが鈴廣さんなのではないでしょうか。
鈴廣さんの創業は1865年(慶応元年)。1780年頃に魚商を営んでいたルーツをもち、1865年に4代目村田屋権右衛門さんが蒲鉾づくりをはじめ、鈴廣創業となったそうです。鈴廣という名前は明治中期から使われている屋号だそうです。
こちらが鈴廣本店。かまぼこの里に隣接して作られています。
中に入ると正面に、鈴廣の看板があります。歴史を感じる…。
本店だけに効果な蒲鉾やお祝い用の蒲鉾まで多数並んでいます。練り物好きとしては堪らない空間です。
お伺いした日は販売日でなく購入できませんでしたが、鈴廣さんには満月の日だけしか買えない「満月かまぼこ」という商品があります。一度食べてみたいですね。
様々な商品があるためどれを買うべきか悩んだのですが、シンプルな謹上蒲鉾と、様々な魚介類と一緒に作られている「板前ちんみ」シリーズを購入しました。「かにたま」、「あなご・ごぼう」、「えび枝豆」の3種です。
こちら、切り分けた図。シンプルな蒲鉾も当然美味しいのですが、この魚介系と組み合わさった板前ちんみシリーズはヤバいです。お酒がすすみ過ぎる…。
蒲鉾は1115年に書かれた類聚雑要抄という書物に登場する、900年以上の歴史を持つ食べ物です(全国かまぼこ連盟さんは、KAMABOKO ROAD TO 1000という、かまぼこ1000周年を目指すサイトまで公開されています。結構気の狂ったサイトですw)。それだけ歴史ある食べ物だけあって、カマボコの老舗は日本各地にあるようです。練り物好きとしては、もっと制覇したいな、という思いに駆られています。まずは小田原蒲鉾の13社制覇から始めようかな。
———鈴廣 基本情報———-
〇創業年 慶応元年創業 / 1865年創業
〇営業時間
営業時間/9:00~18:00
※元旦 定休日
〇住所
神奈川県小田原市風祭245
(公式サイト)⇒小田原 鈴廣かまぼこホームページ