山梨県庁所在地の甲府市は、1519年(永正16年)に甲斐国守護大名・武田信虎が現・笛吹市石和町から現・甲府市川田町を経て躑躅ケ崎館(現・甲府市古府中町)に居館を移した際に甲府(甲斐国府中)と命名した地。御岳昇仙峡・湯村温泉・甲府城址(舞鶴城公園)の観光名所や武田氏ゆかりの信玄墓所・武田神社(躑躅ヶ崎館跡)等の多数の寺社・旧跡が点在していて、宝石研磨宝飾・水晶細工・手彫印章・印伝(羊・鹿革)等の伝統工芸産業で知られています。鮑煮貝・鳥もつ煮ほうとう・御岳そば等の郷土食品も多く、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が残っています。
1832年創業、甲府市内の戦災を逃れた数少ない店舗 松林軒
酒折駅から徒歩12分ほど、甲府駅から車で14分前後の場所にある 松林軒。1832年(天保3年)に創業された和菓子店です。元々は甲府駅そば、現在の甲府銀座通り店が本店で、この場所は第二次世界大戦時の空襲で唯一焼け落ちずに残ったお店とのことです。そのビルが立て直しの際に入居したのが甲府銀座通り店で、現在の本店は甲府駅から3駅先の酒折駅近くに建てられています。
という、松林軒さんの国玉本店の外観です。カフェも併設されています。
というカフェののれん的なもの。お一人様もお気軽に、が嬉しいですね。
店内の商品写真を撮り忘れていたのですが、こちらはカフェスペースです。
唯一撮影したのが、こちら がらがら。甲府近辺で節分の時に和菓子店に行くと、たまに見かける郷土菓子です。最近は作るお店も減ってしまったのだとか。
店内には歴史が飾られていました。松林軒さんと言えば、月の雫が有名でそのお菓子の歴史から語られています。
雑誌の特集も見せて頂きました。最初に紹介されていたのが、絹多ぐるみです。干し葡萄等が入った焼き菓子です。
そして、左上の写真が月の雫です。こちらはブドウが丸っと入ったお菓子で、ブドウシーズンの9-11月あたりに販売されています。
私がお伺いしたのは4月だったので、まだ月の雫は販売されておらず、だったので、絹多ぐるみを購入しました。干し葡萄が入っているので、ブドウのイラストが箱に描かれていました。
天皇皇后両陛下に献上した由緒正しいお菓子なのです。
中身はこんな感じです。細長い、1口大のお菓子です。
こちらが中身です。黒糖を使った餡に干し葡萄・胡桃・白胡麻等が練り込まれた焼き菓子です。トロピカルな味がして美味しい。
松林軒さんの2つの銘菓の1つ、絹多ぐるみを食べたのですが、山梨らしさを感じる地域に根付いたお菓子な感じがしてとても美味しかったです。月の雫はシーズン外れで食べることが出来なかったので、先ほど発注をしました。届いたらシーズン中に記事を更新しようと思います…!
——- 松林軒 基本情報———-
〇創業年 1832年創業 / 天保3年創業
〇営業時間
・9:30 – 18:00 (日曜日は17:00まで)
※火曜日 定休日
〇住所
山梨県甲府市国玉町295-1
(公式サイト)⇒ 松林軒