山梨県庁所在地の甲府市は、1519年(永正16年)に甲斐国守護大名・武田信虎が現・笛吹市石和町から現・甲府市川田町を経て躑躅ケ崎館(現・甲府市古府中町)に居館を移した際に甲府(甲斐国府中)と命名した地。御岳昇仙峡・湯村温泉・甲府城址(舞鶴城公園)の観光名所や武田氏ゆかりの信玄墓所・武田神社(躑躅ヶ崎館跡)等の多数の寺社・旧跡が点在していて、宝石研磨宝飾・水晶細工・手彫印章・印伝(羊・鹿革)等の伝統工芸産業で知られています。鮑煮貝・鳥もつ煮ほうとう・御岳そば等の郷土食品も多く、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が残っています。
1894年創業、米津風月堂(東京風月堂)からの分家店 甲府風月堂
甲府駅から徒歩12分ほどの場所にある、甲府風月堂。1894年(明治27年)に、米津風月堂(東京風月堂)から暖簾分けの形で開店したお店です。日本各地にある風月堂さんの1つとなりますが、甲府風月堂さんはかなり歴史ある風月堂さんの一つとなります。
風月堂の歴史を軽く振り返ると、そのルーツは1747年創業の大坂家さん(総本家直系の上野風月堂さんは1747年創業と記載も、暖簾分け店東京風月堂さんは1753年創業と記載があり、創業年に揺れがあります)にたどり着きます。この大坂家さんが後に凮月堂総本店となるのですが、その番頭であった米津氏が1872年に凮月堂米津本店を開店します(こちらが、東京風月堂さんのルーツ)。その凮月堂米津本店さんは、凮月堂総本店の承認のもと様々な暖簾分けが生まれます。今回訪問した甲府風月堂さんは、この時に暖簾分けされた店舗の一つ。同じ形で暖簾分けされたのが、1897年創業の神戸風月堂さんや、長野風月堂さんとなります。
(ちなみに総本店は既になく、ルーツの大住家の血筋を継ぐ風月堂さんは、上野風月堂さんのみとなるようです)
こちらが店舗外観。東京・神戸の風月堂さんと違い、地元密着型の店舗といった感じ。甲府の節分のおかしガラガラも販売されていました(画面左の三角のやつです)。 ディスプレイはこんな感じ。お赤飯も販売されていました。美味しそうだなぁ…。
甲府風月堂さんといえば、甲斐古餅。ディスプレイに沢山並んでいました。今回はこの甲斐古餅を購入に来たんです。 ででん、買ってきました。富士山の見える素敵パッケージ。 取り出すとこんな感じで個包装になっています。 取り出した図がこちら。黒糖と胡桃で作ったお餅なので、黒みがかっているのが特徴。白い粉は澱粉で、品質保全のために使われているそう。モチモチした食感に、胡桃がアクセントになり、相当美味しい。黒糖のじんわりくる甘さも素敵ポイント。
今回は甲斐古餅購入の旅だったので、他の商品は購入しませんでしたが、甲州葡萄を使った 月の雫、甲州の生餅、上生菓子も美味しいとのことなので、また行かないと、ですね。山梨には老舗ワイナリーもあり、今後何度か行くことになりそうなので、訪問した際に購入して追記しようと思います。
—— 甲府風月堂 基本情報———-
〇創業年 1894年創業 / 明治27年創業
〇営業時間
9:00~19:00
※元旦を除き年中無休
〇住所
山梨県甲府市中央1-1-23
(公式サイト)⇒ 風月堂 山梨甲府の和菓子
1件のコメント