浅草の墨田川を挟んだ川向にある向島。桜の名所としても知られ、自然豊かな向島は、大名の下屋敷町が立ち並び、花街の起源の町でもあります。そんな向島にある、「向島三大和菓子処」とも呼ばれる和菓子屋さんの一つへ伺ってきました。
1717年創業 (享保2年)、関東風桜餅の元祖 長命寺桜もち 山本や
浅草エリアから、桜橋を墨田区側へ渡った先にある向島。この向島にある長命寺桜もち 山本やさんは、浅草から約15分、スカイツリー駅からも約12分と、ウォーキングにちょうど良い距離にあります。
唐突ですが、桜餅は関東と関西で違うことをご存知ですか?両方とも桜の葉っぱに包まれている点に違いはなく、包まれているお餅の形状が違うのです。
西側で生まれた私は、桜餅といえば、おはぎっぽいツブツブが見えるピンク色のお餅、だったのですが、関東では小麦粉をクレープっぽく焼いてそこに餡子を包むもの、を指します。その関東風桜餅の元祖が、今回伺った長命寺桜もち 山本や、さんです。関東風桜餅が関東以外で長命寺餅と呼ばれるのはそのためです。
長命寺桜餅 山本やさんの創業は1717年と、300年以上の歴史を持っています。創業は1717年(享保2年)に、創業者にあたる山本新六さんが、墨田川の土手でお餅を桜の葉の塩漬けに包んで販売したことに遡ります。このころ桜の葉が邪魔で処理に困っていたこともあり、桜の葉の塩漬けが生まれたそうですよ。
長くなりましたが、こちらが店舗外観です。看板×2、暖簾と、色んなところで長命寺桜もちをアピール。
フラッグのようなもので、創業300年をアピール。
今回は店舗内で頂きました。お茶とお手拭きも頂けます。
出てきました、桜もち!この段階だと関西風との違いはまだあんまり見えないですね。
めくるとこんな感じです。クレープっぽい薄く焼いたお餅に、餡子が入ってます。横から見るとこんな感じ。関西風とはまた違った美しさがありますね。長年関西風が普通と思って育ってきた私からすると、未だに関東風の桜餅は、出てきた瞬間に、「あれ」と思う瞬間があります。特に長命寺桜もちさんのは、お餅パートがピンクでないことも、違和感の一つです。が、味は甲乙つけがたく、どちらもお気に入りになりました。
冒頭で書いた「向島三大和菓子処」とは、1717年創業の長命寺桜もちさん、慶応年間創業の言問団子さん、そして1869年創業の志”満ん草餅さんを指します。3店舗共に特徴があって、向島へ行く際は、何処に行くか悩んでしまいそうです。個人的には、長命寺桜もちと言問団子の両店でイートイン、そして志”満ん草餅をお土産に、が一番良いコースだと思います。若干の食べ過ぎ感はありますけれどw。
———長命寺 桜もち 基本情報———-
〇創業年 享保2年 / 1717年創業
〇営業時間
8:30~18:00
※月曜日 定休日
〇住所
東京都墨田区向島5-1-14
(公式サイト)⇒長命寺桜もち/TOPページ
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