愛媛県東部(東予地方)で瀬戸内海燧灘(ひうちなだ)に面し、西日本(近畿以西)最高峰の石槌(いしづち)山麓の西条(さいじょう)市は、1941年(昭和16年)に新居郡西条町等2町3村合併で発足の旧西条市が近隣村等編入を経て2004年(平成16年)に東予市・小松町・丹原町と合併して現市域となり、西条は鎌倉期から続く古地名で、市名は全国一般公募により選ばれました。名水“うちぬき(自噴地下水)”やカブトガニ生息で知られ、穀倉地帯で農業が盛んであり、米・裸麦・柑橘類・あたご柿・花卉(薔薇・七草等)・海苔・豆腐・湯葉・石鎚黒茶(後発酵茶)・健紅梅・清酒等の特産品や各種銘菓(星加のゆべし・蝶庵最中・よし乃餅・たぬきまんじゅう等)の名物があり、市内には老舗の和洋菓子店・酒蔵などが残っています。
1867年創業、西条藩主献上菓子まるゆべしを製造・販売する 星加のゆべし
石鎚山駅から徒歩2分、石鎚神社のバス停から徒歩1分の場所、石鎚神社参道横にある 星加のゆべし。もともと江戸末期に波満屋という蒲鉾商としてはじまり、1867年(慶応3年)に星加家に養子として迎えられた佐伯勇蔵氏が、星加勇蔵商店を創業したことで、その歴史が始まっています。勇蔵氏は佐伯家に伝わっていた製法で「まるゆべし」を作り西条藩主 松平左京太夫公に献上しところ好評で、これをきっかけにゆべしの製造販売店を本業とされたそうです。
という、星加のゆべしさんの外観です。店舗前がお客さんの車で撮れなかったので、倉庫の方の写真を。
入り口のアップはこんな感じです。
星加のゆべしさんには、柚子から作った江戸時代からの製法を守るゆべし・丸ゆべしと少し簡易化した製法で作る一口ゆべしの2種類のゆべしを販売されています。上段が丸ゆべし、下段が一口ゆべしです。
丸ゆべしのほうが西条藩主への献上菓子である、両陛下がお買い上げされたお菓子でもあります。
という、丸ゆべしを買ってきました。
木の箱に入った高級なお菓子です。
箱の中にお菓子が一つ格納されています。
取り出した図がこちらです。丸ゆべしは、柚子をくり抜き、その中に餅粉等で作ったゆべし生地を入れ寝かせたあとに、蒸して干すという工程を8-10回ほど繰り返して作る手間暇かけたお菓子になります。
切り分けた図がこちら。皮の部分とゆべし生地の部分で微妙に色が違うのがわかりますかね。甘い餅菓子に柚子の香りと酸味が効いている風味豊かなお菓子でした。
もう1つの銘菓・一口ゆべしは別タイミングでお取り寄せして食べています。
箱の中にぎっしり詰まっております。
3つで1にセットになっていました。
一つ取り出した図。一口ゆべし丸ゆべしを小さくかつ、簡易的に作ったもの。米粉・餅粉・砂糖・白みそを混ぜ合わせものに、柚子の皮を練り込んで蒸してあるので、こちらも柚子の香りを楽しむことができるお菓子です。
中身はこんな感じです。もっちり食感にふわっと香る柚子が良い感じです。
封入されていたパンフレットはこちら。朝日が綺麗!
中身はこんな感じ。丸ゆべしも一口ゆべしも美味しかったなぁ。
丸ゆべしは、ずっと食べたいものリストに入っていたので、みんなで食べられるタイミングを見計らって西条のお店で買ってきました。昔ながらの上品なお菓子!って感じで、なんというか厳かな気分で一口一口噛み締めて頂きました。こういうお菓子体験も良いですね。
↓丸ゆべしは、楽天でも購入できますよ。
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——- 星加のゆべし 基本情報———-
〇創業年 1867年創業 / 慶応3年創業
〇営業時間
・8:30-18:00 (火曜日は15:00まで)
※定休日なし
〇住所
愛媛県西条市西田甲538-2
(公式サイト)⇒ 慶応三年創業 名物元祖 星加のゆべし