豊島屋本店の十右衛門と貴醸酒 / 東京 神田猿楽町 1596年創業 (慶長元年)

千代田区神田猿楽町は、江戸時代初期の慶長から万治(1600年代前半)に隣接の現・神田神保町から西神田にかけて猿楽師・観世大夫一座の屋敷があったことに由来しており、当時は“エテガク丁”とも称されていました。江戸時代は武家屋敷町で、明治になると隣接の神田駿河台・神田小川町等に連なって学校が次々に開設され、夏目漱石・正岡子規なども住んだ東京大学予備門生の下宿も多く、中国人留学生向け施設も複数ありました。今も大学・高校などの教育施設が点在し商店・事業所が建ち並ぶ中に、老舗の飲食店も残っています。

1596年創業、東京で最も歴史ある酒蔵 豊島屋本店

水道橋駅から徒歩6分ほど、神保町駅から徒歩7分ほどの場所にある 豊島屋本店。1596年(慶長元年)に、豊島屋十右衛門氏が鎌倉河岸神田橋辺(現、内神田二丁目)で酒屋を創業したことが始まりです。東京最古の酒蔵であり、江戸時代以前に東京で創業された貴重な老舗店となります。明治中期には他社と共同で灘に蔵を構えていましたが、1937年(昭和12年)に東村山へ移転し豊島屋酒造合資会社を立ち上げられています。

という、豊島屋本店さんの外観です。本社ビルの一角が店舗になっています。

店内に入りました。貴重なお酒がずらりと。

こちら代表銘柄・金婚の説明です。金婚 吟の舞は東京サミットでも使われたお酒です。

ほんと、種類豊富で悩みまくる…。

お店の方にご相談し、今回は創業者の名を関した十右衛門の直汲みを購入しました。搾った直後に瓶詰めした夏向きの限定酒とのことです。

コップに出した図。少し炭酸な感じがあって爽やかでした。

もう1つ購入したのが、貴醸酒というお酒です。お酒で仕込んだ酒とあるように、仕込み水の代わりにお酒を使ってお酒を造っています。

パッケージ裏側です。濃淡:非常に濃い、甘辛:非常に甘いとある通り甘めです。味は紹興酒に近い感じ。色味もどことなく似ていますもんね。

豊島屋本店さんは、江戸時代からの名物として白酒(しろざけ)と呼ばれる、その名の通り白いお酒があります。蒸した糯米に焼酎もしくはみりんを混ぜて作ったものなのだとか。お店に訪問した時点では、白酒のことを知らず購入できていないので、また買いに行きたいなぁと思っています。

———豊島屋本店 基本情報———-
〇創業年 1596創業 / 慶長元年創業
〇営業時間
・12:00-17:00
※土曜日・日曜日 定休日
〇住所
東京都千代田区神田猿楽町2-7-6 浅野屋ビル 1F
(木鉢会内公式ページ)⇒Toshimaya | 豊島屋本店 – Since 1596.

 

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