品川区東大井には、江戸時代に土佐藩下屋敷や仙台・越前鯖江・薩摩各藩の大名屋敷がありました。幕末にペリー率いる黒船来航時には、坂本龍馬が当地の土佐藩管轄・浜川砲台での沿岸警備任務で着任していたことから、京浜急行電鉄・立会川駅前に高知県から贈呈された龍馬の立像が設置されています。町域のほとんどは住宅地ですが、東部の運河沿いは倉庫等の工業用地となっており、JR大井町駅東口周辺は商業地で賑わっています。この町にも老舗の飲食店が残っていますよ。
1625年創業、江戸勤務の仙台藩士向けに味噌作りを始めた 八木合名会社仙台味噌醸造所
大井町駅・鮫洲駅・青物横丁駅のそれぞれから徒歩5−7分ほどの場所にある 八木合名会社仙台味噌醸造所。その歴史は長く、この地に伊達藩の下屋敷があったことに関係しています。仙台藩士に江戸の甘味噌が口に合わなかったため、1625年(嘉永2年)に味噌蔵を作り味噌醸造を始めます。その後明治に入り、幕藩体制が終わると、この味噌蔵を八木久兵衛氏に払い下げ、その後法人化しできたのが八木合名会社仙台味噌醸造所となります。
という、八木合名会社仙台味噌醸造所さんの外観です。大井町に一時期住んでいたのに、その存在を知ったのは数年前です。無知は罪ですね…。
もう少し別角度から。左に大きな木桶が見えます。
いやー大きい。3000名を超えたとされる仙台藩の武士たちの食事を支えていたわけで、すごいボリュームを作られていたのです。
店内に入りました。お味噌は基本量り売りで、必要分量を量って売って下さいます。
今回購入したのは、国産大豆だけで作った五風十雨(ごふうじゅうう)。1キロ1,296円を超える高級なお味噌です。
オーダーすると、樽から出して測ってくださいます。嬉しいですね。
そして購入したのがこちら。300グラム買った記憶があります。
中身はこんな感じ。仙台味噌らしいちょっと辛め、塩分強めの味です。お味噌汁作りましたが美味しかったです。
お店のすぐ横には仙台坂があります。そこに仙台坂があることは知っていましたが、それが伊達藩(仙台藩)の下屋敷があったから、と知ったのと同時に八木合名会社仙台味噌醸造所さんのことも知りました。地名にも意味があると、改めて知った次第です。日々勉強ですね。
———八木合名会社仙台味噌醸造所 基本情報———-
〇創業年 1625年創業 / 嘉永2年創業
〇営業時間
・8:00 – 19:00
※土日 定休日
〇住所
東京都品川区東大井4丁目1−10
(公式サイト)⇒八木合名会社仙台味噌醸造所