かつて流れていた汐留川に架かっていた新橋に由来する港区新橋は、1872年(明治5年)に日本で初めて開通した鉄道の起点・新橋駅(後の汐留貨物駅)が開設され発展を遂げました。現在はサラリーマンの街として知られ、多数のオフィスビルが林立し庶民的な飲食店が建ち並ぶ中に、老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが数多く残っています。
1893年、尾張町大和田からの暖簾分け店としてスタートした 鰻割烹 大和田
新橋駅から5分かからな場所にある 鰻割烹大和田。大和田という名の鰻屋は、江戸末期に少なくとも10件以上あったことが鰻屋番付で確認はできるものの、名前の由来も創業年も分からないそう(名前の由来は、千葉の大和田出身者が創業したから、というお話はあるそうです。)
そんな沢山の鰻屋 大和田の、尾張町大和田より1893年(明治26年)に暖簾分けを許され有楽町にお店を構えたのが現在新橋・銀座コリドーのお店を構える 鰻割烹 大和田となります。一時期本店は新宿1丁目にあったそうですが、昭和6年に新橋店を開店し、戦後本店を新橋に移されたそうです(以上は、大和田の歴史ページからの抜粋)。
ということで新橋本店です。ビルの1Fに突然と老舗が現われる感じでちょっとビックリします。
外にメニューが飾られていました。鰻重は梅の2800円~特上の6800円まであります。どれにしようかな…。
と、悩みつつお店に入りメニューを見てみると、「よくばり紅白重」なる食べ物が!白焼重と鰻重の2段重ねで4000円!これは頼むしかない!
で、やってきました紅白重。二段重ねのお重になっています。上の段には白焼きの重、下の段に鰻重となっています。
どーん、見てください。鰻重が二つも!白焼きと蒲焼が食べ比べできるとか、ここは天国か。白焼きはこんな感じ。ご飯には薄っすらタレが掛かっています。タレの味にならされてしまっている僕には、当初「ちょっと味付け薄いかも」とか感じたのですが、食べすすめるうちに鰻の旨みが分かってきて新し体験。ワサビと食べる白焼きってなんでこんなに美味いのか…。
そして鰻重。やや辛めのタレで食べる、疲れた体にピッタリのやつ。
そして肝吸い。口がさっぱりして最高!老舗訪問を始めてから、「お薦めの鰻屋さんはどこですか?」と聞かれることが増えました。鰻はどこも美味しいので答えに詰まりがちですが、ここ最近はこちらの大和田さんを上げるケースが多いです。新橋駅からのアクセスの良さに加えて、紅白重のインパクトが凄くって(かつ4000円なら鰻の老舗としては許容範囲の値段)、きっとみんなに喜んでもらえるだろう、と感じているからです。鰻好きの方、ぜひ紅白重食べに行ってみてください!
——- 鰻割烹 大和田 基本情報———-
〇創業年 1893年創業 / 明治26年創業
〇営業時間
平日 11:00~22:00 (15:00~17:00は休憩)
土曜日 11:00~20:30(15:00~17:00は休憩)
※日曜日 定休日
〇住所
東京都港区新橋2-8-4
(公式サイト)⇒ 鰻割烹 大和田