和歌山県有田郡は、古代からの安諦(あで)郡が平城天皇の諱(いみな、死後の尊称)・安殿(あて)に似て畏れ多いとして改称した在田郡の表記が江戸時代まで使われていました。湯浅町は天然の良港・湯浅広港が古来より産物の柑橘類等の物流の中心地で、熊野街道の宿駅としても栄えました。紀州蜜柑・塩鮭で富を築いたとされる江戸時代元禄期の豪商・紀伊国屋文左衛門の出身地です。田村蜜柑(有田蜜柑)・三宝柑等の柑橘類栽培やシラス・白魚等の漁業が盛んで、江戸時代より紀州藩の保護を受けて醸造業が発達し、濃口醤油・たまり醤油・金山寺味噌等で知られ“醤油発祥地の一つ”とされています。この町にも老舗の醤油製造・海産物販売を始め飲食店・和菓子店・食品店などが多数残っています。
1841年創業、天保時代から変わらぬ桶で作り続ける 角長(かくちょう)
湯浅駅から11分ほどの場所、和歌山駅から車で40分前後の場所にある 角長。1841年(天保12年)に創業された醤油店です。湯浅にて鎌倉時代に嘗味噌(経山寺味噌、金山寺味噌)を作ろうとした時に、偶然できたのが醤油であるとされ、そのため湯浅は醤油発祥の地と呼ばれています(醤油の起源については諸説あり)。そんな湯浅の街にある角長さんは、天保時代に作られた吉野杉の桶を使って、創業当時と同じ作り方で醤油作りを続けていらっしゃいます。
という、角長さんの手づくり醤油をお取り寄せしました。
こんな感じのトックリのような容器に入っています。 こちらは裏側。醤油発祥地 紀州湯浅 角長とあります。
お皿に出した図。いわゆるたまり醤油に分類される色も味も濃いお醤油です。
角長さんは、店舗横にお醤油の資料館もあるので、一度行きたいと思っているお店です。新大阪から電車で最短1時間40分ほど、と中々の距離感で…。とはいえ、老舗活動的には外せない場所ですのでいつか行きたいなぁと思っています。
——–角長 基本情報———-
〇創業年 1841年創業 / 天保12年創業
〇営業時間
・9:00-17:00
※年中無休
〇住所
和歌山県有田郡湯浅町湯浅7
(公式ページ)⇒湯浅醤油の角長【手づくり 湯浅しょうゆの販売・通販】