山形県米沢市は、県内4地域の内の置賜(おきたま)地域の中心地です。室町時代初期から戦国時代には伊達氏が領有し、伊達政宗は米沢城で生誕し、関ケ原の戦い後に移転して仙台藩を興しています。江戸時代の米沢は上杉氏の城下町として栄えました。市内には上杉神社・上杉家廟所・松が岬公園(米沢城址)・市上杉博物館(伝国の杜)等の上杉氏ゆかりの寺社・旧跡・施設が多数あり、天元台高原・栗子国際等のスキー場や米沢温泉郷などの観光・レク施設も豊富です。江戸時代から米沢織(米織)・米沢紬等の繊維産業が盛んで、味噌・清酒や、舘山林檎(Apple、ふじ等) ・米沢牛(Beef、主産地は隣接の飯豊町) ・米沢鯉(Carp) の“米沢のABC”と名付けられた特産品で知られています。市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店が多数残っています。
1876年創業、上杉藩の御用刀研師が創業した醤油・味噌の醸造店 平山孫兵衛商店
米沢駅から車で5分前後、徒歩20分強の場所にある 平山孫兵衛商店。上杉藩の御用刀研師であった方が、1876年(明治9年)に創業された味噌・醤油の醸造店です。代表取締役の方のお名前が平山さんとありますので、屋号はお名前から取られた、ということでしょうか。
という平山孫兵衛商店さんの外観はこちら。ガラガラとあける引き戸が良い味を出している、昔ながらのお店です。中に入ると、味噌・醤油と並んで”うまいたれ”が並んでいます。この”うまいたれ”は、米沢の家庭には必ずある、とすら言われる醤油+カツオだしを中心とした万能調味料なんです。イメージは麺つゆと醤油の間に存在する、どちらかというと醤油よりの調味料、といったら伝わりますかね。醤油、味噌以外にも各種お漬物も販売されています。どれも美味しそうですねぇ。お漬物は味見コーナーもありましたよ(私は苦手なお漬物が多いのでチャレンジはせず、ですが)。
ということで買ってきました。うまいたれ(ミニボトル)、ぽろぽろ漬、ざらめ漬の3つです。
こちらが米沢普及率100%とも言われる”うまいたれ”。濃厚調味料と銘打たれているだけあり、濃厚です。が、旨い。このミニボトル、お土産用にちょうどよいね。
(ちなみに、1.8リッターパック等、超巨大サイズもあります!)こちらは”ぽろぽろ漬”。20種類以上の野菜を、それぞれ3回漬け込んで、混ぜ合わせたものだそうです。
取り出した図はこんな感じ。色々な野菜が入っているだけあり、食感も楽しいお漬物でした。イメージとしては、少し味を濃い目にした福神漬け、といった感じ。最後がこちら、”味噌漬けふりかけ ざらめ漬”。味噌味が後を引くコリコリ食感の楽しい漬物。名前の通りご飯にかけてふりかけ的に食べるとすっごく美味しかったです。
10年ほど前に、仕事で米沢に行った方からお土産として”うまいたれ”をもらって知ったのですが、米沢ではこれを知らない人はいない、というぐらい知名度の高い調味料なんです。うまいたれ、なんて直球なネーミングで、そんな名前で美味しくなかったらどうするんだ?と思いつつ、豆腐にかけて冷ややっこで食べたら、尋常じゃなく美味しくってびっくりしました。卵かけご飯にしても最高だし、私は試しておりませんが、いも煮の調味料としてもピッタリだそうですよ。
平山孫兵衛商店さんの店頭には、大きく「ふるさとの味一筋」と書いてありました。うまいたれ、味噌、そして漬物を昔から作られ、「地域で愛され続けている」という姿が、美しいですよね。地元の美味しさを追求して地元に愛される、こういう老舗 素敵だなぁ。
———平山孫兵衛商店 基本情報———-
〇創業年 1876年創業 / 明治9年創業
〇営業時間
[月~金] 8:00~17:15
[土] 9:00~17:15
※日曜日 定休日
〇住所
山形県米沢市大町2丁目2-22
(公式サイト)⇒平山孫兵衛商店
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