大阪市中央区は、大阪の伝統的業務地区で、1989年(平成元年)に110年間続いた旧東区と旧南区とが合併して生まれました。旧東区地域は谷町筋の東側が大阪城・難波宮跡や官公庁街で、北東端の城見には弁天島再開発の大阪ビジネスパークがあり、西側は各種産業の大企業本社が軒を連ねるオフィス街です。旧南区地域は堺筋の東側が問屋街と寺町で西側は心斎橋や道頓堀・千日前・宗右衛門町など難波(ミナミ)の繁華街です。歴史と伝統の町の中に老舗の飲食店・和菓子店などが多数残っています。
1902年創業、創業来のかやく御飯の味を引き継ぐ 大黒 (だいこく)
地下鉄千日前線・大阪難波の25番出口から徒歩1分ほど、道頓堀の大通りから一本外れた通りに店舗を構えるのが、かやく御飯で知られる 大黒です。1902年 (明治35年)に創業した かやく御飯を中心とした食堂です。戦前は道頓堀川の大黒橋北詰の店舗を構えられおり、それが屋号の由来となっているとのこと。かやく御飯とは関西独特の呼び名で、ざっくりいえば炊き込みご飯とか五目ご飯を指します。かやくとは加薬とか加役と下記、元々は漢方で主となる薬(主薬)に補助的に添える薬という意味で、そこから料理に添える薬味を加えることを「加薬味」と評したことが始まりとのこと。大黒さんでは具材はごぼう・油揚げ・こんにゃくの3つのみで、具材を米粒に近い大きさまで細かく刻んでいることが特徴です。利尻昆布と数種類の鰹節ブレンドで、羽釜で炊かれています。凄いこだわりだ。2017年にはミシュランのビブグルマンに選出されています。池波正太郎の作品にも登場します。
という大黒さんの外観です。店の前は行列でたくさんの人がいました。若い人が多いのにちょっと驚きました。

時系列的には食べた後に撮っていますが、お客さんがはけたタイミングを1枚。見た目より中は広いです。
30分ほど待ち、中に入ることができました。提灯に「かやく御飯」の文字。登りには創業明治三十五年と書かれています。
店内に入りました。こちらがメニューです。白米はなく かやく御飯のみで、そこにおかずを合わせる感じです。
店内の掛け軸です。イラストが雰囲気あって良いな。
イラスト部分をアップで。そう、だし文化から生まれた味わいだと思います。
今回は、かやくご飯(中)・かす汁・ぶり照焼の3ひんをオーダーしました。
かやくごはんをアップで。上にかけられた海苔の風味も食欲をそそります。具材は本当に細かくて、食べて初めて気がつく感じでした。出汁が効いてて本当に美味しい。どちらかというと薄味側で、とても繊細な味わいです。

ぶりも最高でした。ご飯のパートナーとして最高だと確信させてくれる味。
そして、かす汁。酒粕を使った汁で関西の冬の定番って感じですね。ほっとする味。

大黒さんのご飯は基本的に派手さがなく、しみじみとした美味しさの連続でした。食べていると穏やかだった日常に帰れるような、ほっとする安らぎがあります。味だけでなく、きっとお店の空間全体から感じるのだろうな。こうしたある種の素朴さが愛される大阪という土地柄がすごいですね。若い人がこの味を好きで来ているという事実に、和食が愛され続ける未来を見た気がします。何度も通いたいお店です。
——–大黒 基本情報———-
〇創業年 1902年創業 (明治35年)
〇営業時間
・11:30 – 14:30
※日曜・月曜 定休日
〇住所
大阪府大阪市中央区道頓堀2丁目2−7
(食べログ) ⇒ 大黒 (だいこく) – なんば(大阪メトロ)/食堂 | 食べログ
