岡山県は、7世紀後半に古えの吉備国から三分された内の備後（広島県東部）を除く、備前（びぜん、南東部）・備中（びっちゅう、西部）と美作（みまさか、北部）の3国で、江戸時代には備前の岡山藩（池田氏）の他に備中の松山藩・美作の津山藩等の諸藩が多数存在しました。岡山は、戦国期に宇喜多秀家が築城（現・岡山城）した地の小高い丘だった“岡山”が地名の由来です。明治期以降は製糸・紡績産業が栄え、戦後は水島コンビナート（倉敷市）などの臨海工業地帯で重工業が発展しています。江戸期から昭和戦後期の瀬戸内海大規模干拓による広大な農地での米・麦・果樹栽培が永らく盛んで、白桃やマスカット・オブ・アレキサンドリア（国内産の9割）やニューピオーネの生産量は全国一で、黄ニラも特産品です。県内には岡山藩主・池田綱政造営の後楽園（日本三大名園の一つ）・岡山城（烏城）・吉備路（吉備津神社等）・閑谷（しずたに）学校等の名所・旧跡や大原美術館（倉敷市）・倉敷民芸館・等の文化施設が数多く存在しています。全国的には桃太郎伝説・西大寺会陽（会陽、裸祭り）や陶器の備前焼・備前長船などの刀工等の伝統工芸でも知られています。ばらずし・ままかり料理・吉備団子・むらすずめ・各種饅頭等の郷土料理・菓子も豊富で、県内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が多数点在しています。