徳島県の県庁所在地である徳島市は、江戸時代は蜂須賀氏の徳島藩の城下町。1585年(天正13年)に藩祖・蜂須賀家政(正勝・通称小六の子)が渭津(いつ)の地に築城した際に命名した徳島は、立地する吉野川河口三角州の“島”に縁起良い“徳”を冠した地名。江戸期から明治までは特産の藍や木材の集散地として栄えた商業都市であり、古くから木材業や家具などの木工業も盛んでした。江戸中期から阿波和三盆糖の生産を始め薩摩・讃岐と並ぶ砂糖の一大産地となり、今も残る阿波ういろ・滝の焼餅等の伝統菓子を生み出しました。毎年8月開催の阿波踊りには全国から多数の見物客が訪れ、眉山がそびえたち138の川が流れる市内には、老舗の飲食店・和菓子店・食品店が多数残っています。
1870年創業、阿波踊りにも歌われた老舗和菓子店 日の出楼
二軒屋駅から徒歩8分、徳島駅から徒歩16分ほどの場所にある 小男鹿本舗 冨士屋 本店。1870年(明治3年)に創業された同店は、徳島銘菓として名高い小男鹿(さおしか)を製造・販売する和菓子店です。小男鹿は明治天皇の和歌 「月もいま のぼらんとする 山の端に たかく聞ゆる 小男鹿のこゑ」から名が付けられたお菓子です。
こちらが、冨士屋さんの外観。雰囲気から歴史ある感じが伝わってきますね。
中にはいると、小男鹿の看板が。歴史を感じますねぇ。 ディスプレイには小男鹿(さおしか)が沢山並んでいました。他にも気になるお菓子が並んでいたものの、今回は初志貫徹で小男鹿(さおしか)買います。
で、買ってきました。いわゆる棹(さお)菓子となります。
パッケージの裏側はこんな感じ。山芋、和三盆、小豆とお米を練って蒸して作ったお菓子となります。
開けた図がこちら。 切り分けるとこんな感じ。小豆が良い具合に見えてかわゆい。味は蒸しパンをもっと素朴にした感じで、しみじみ美味い系。もっちりした食感の後にやってくる優しい甘み、癖になるなぁ。 小男鹿(さおしか)は、テレビで見かけて以来食べたいなぁと思っていたお菓子で、今回遂に食べることが出来ました!もっちりしつつ、素朴に甘い感じは、鹿児島銘菓の明石家さんのかるかんや、蒸しパンとかにも近い味だなぁ、と感じました。昔ながらで懐かしいんだけれど、どこか新しい感じも受ける不思議なお菓子、また機会があれば食べたいなぁ。
——- 小男鹿本舗 冨士屋 本店 基本情報———-
〇創業年 1870年創業 / 明治3年創業
〇営業時間
・8:20~20:00
※定休日なし
〇住所
徳島県徳島市南二軒屋町1-1-18
(公式サイト)⇒ 冨士屋