富山県西部の中心都市である高岡市は、2005年(平成17年)に旧・高岡市と1町とが合併して発足。江戸時代 1609年(慶長14年)に加賀藩主 前田利長が築いた高岡城の城下町として発展し、高岡は利長が築城・開町に際して“詩経”の一節<鳳凰鳴矣于彼高岡(鳳凰鳴けり彼の高き岡に)>に由来して命名したことが地名の由来です。江戸時代に北前船寄港地だったことから昆布消費が盛んで、とろろ昆布・昆布巻・昆布巻蒲鉾・昆布飯・昆布おにぎり等の特産品・地場食品や昆布使用の和洋菓子等が豊富で、市内には老舗の和菓子店・食品店などが残っています。
1915年創業、現存最古の立ち食い蕎麦店とされる 今庄
高岡駅の瑞龍寺口 / 南口を出てすぐの場所にある うどん・そば 今庄。1915年(大正4年)に創業した、そば・うどん店です。詳しい歴史が語られていないため詳細は不明ですが、文化遺産サイトの”高岡桜馬場・花より軒ラベル「桜あんころ」・「さくらおやき」“、”今庄家秘筐 桜霜巻“に出てくる今庄作次郎氏、今庄外次郎氏が創業者のようです。
ざっくり内容をまとめると、作次郎氏は元々農家の子として高岡で生まれ、その後上京するも脚気を患い、1913年に帰郷します。その頃は脚気は帰郷で治るという俗習があったからとのこと。帰郷後にあんころ業の今庄外次郎氏を手伝い始めます。また中野清助氏が持っていた高岡駅構内での立ち売り権を1915年に引き継ぎ、その後1918年に高岡駅構内でうどん・そばのお店を始めたとされています。今庄さんは創業1915年と掲げられているので、立ち売り軒を引き継いだ年を創業年とされているようです。創業年の1915年と捉えれば、日本最古の立ち食い蕎麦店と言えそうです。1918年とすると、神奈川県・東神奈川駅構内の日栄軒さんと同タイミングとなりますね。
今庄さんといえば南口にある駅南店と、駅ビル・クルン高岡店の2店体制が長らく続いておりましたが、残念ながら23年9月にクルン高岡店は閉店しており、現在は駅南店のみの営業となります。
と説明が膨大な量になりましたが、今庄さんの外観です。入り口前が駐車場となっており、車が複数停まっていたので看板を撮影しています。
今庄さんは立ち食いスタイルのお店(といっても席はある)なので、お値段かなりお安めです。かけそば350円とか庶民の味方よね。ちなみに左下にあるチャンポンが名物です。 ででーん、こちらがオーダーしたチャンポン&コーヒー牛乳です。食べ合わせとか考えてはいけない。 チャンポンをアップで。蕎麦とうどん、両方入っているからチャンポンです。どっちの味も楽しめるって贅沢よね。これでかけそばと同じ値段は、凄い話だ。
で、もう一つオーダーしたのが高岡牛乳のコーヒー牛乳です。現在の製造元は新湊乳業協同組合となります。 このロゴ、めっちゃかわいいね。味は結構濃厚に甘いのが特徴的です。今庄さんは駅前にあるのでいつでも行ける、と思っていたら、ずいぶん訪問が遅れました。近くにあるお店ほど遅れるトラップってあるよね。
今回歴史を調べるまで、あまり経緯がわかっていませんでしたが、高岡市内には今庄ビルというオフィスビルがあるのですが、こちらも同じ今庄さん運営のようです。ちなみにお隣は、藤子A先生のご実家だそうよ。今度はそちらも訪問したい!
———-うどん・そば 今庄 (今庄商店) 基本情報———-
〇創業年 1915年創業 / 大正4年創業
〇営業時間
・6:00 – 21:30
※火曜日 定休日、その他不定休あり
〇住所
富山県高岡市駅南5-1-2
(食べログ)⇒ うどん・そば 今庄 高岡駅南店 – 高岡/うどん | 食べログ