壺屋総本店の壺屋最中 / 東京 本郷・湯島 寛永年間(1624~44年)創業

湯島郷の中心集落で古くは湯島本郷と呼ばれ、室町~戦国時代からは本郷と称された文京区本郷。東京大学本郷キャンパスを中心とした文教地区で、出版関連企業や研究施設も多く立地し、病院等の医療機関も点在しています。明治から昭和にかけては夏目漱石・坪内逍遥・樋口一葉など多くの文人が居住し、本郷通り等の裏手などには当時の名残りがある場所も多数残る閑静な住宅地が続き、老舗の飲食店や和菓子店も存続しています。

1600年代創業、江戸幕府の御用菓子司 壺屋総本店

湯島駅から徒歩5分、湯島天神から4分弱の場所にある壺屋総本店さんは、東京有数の歴史を持つ和菓子店で、その創業は第3代将軍徳川家光の時代、寛永年間(1624~44年)とされています。

お店の外観からは歴史を感じますね。

壺屋さんは開業当時壺に入れた砂糖を売られていたそうで、そこから壺屋とついたのだとか。そしてその壺屋で生まれた名物が、壺屋最中となります。

壺屋最中は粒あん、こしあん、両方あります。3人の打ち合わせだったので一人2個、二つずつを買ってきました。

白目の最中がこしあん、茶色の最中が粒あんです。

粒あん開封の図。壺の形してます。流石壺屋最中!

江戸時代から販売されていた最中に加えて、明治期からはビスケット等も販売されはじめました。こちらがそのビスケット。素朴な味、という表現がピッタリな、昔ながらのまごうことなきビスケットでした。

壺屋さんを語る際に外せないのが、勝海舟とのお話。壺屋さんのような江戸幕府と関わりが深かった老舗は、明治維新の際にお店を閉められてしまうケースが多かったそうなんです。壺屋さんも閉店を検討されていたようですが、その時に勝海舟が、

市民が壺屋の菓子を食べたいといっているから続けるように

と説得し、今に繋がる老舗として生き続けることになったそうです。
(勝海舟さんは色んな老舗で名前をお見掛けするので、勝海舟タグで関係店舗をまとめています。何店舗まで増えるかな。)

400年近い歴史を持ちながらも、庶民感覚で買えるお菓子を作り続ける壺屋総本店さん。湯島天神や、本郷辺りに伺い際に、立ち寄ってみると良いかもしれません。歴史の一端を感じることが出来ると思いますよ。

———壺屋総本店 基本情報———-
〇創業年 寛永年間(1624~44年)創業
〇営業時間
[月~金] 9:00~19:00
[土・祝日] 9:00~17:00
※日曜定休日
〇住所
東京都文京区本郷3-42-8
(食べログ)⇒壺屋総本店 (つぼやそうほんてん) – 本郷三丁目/和菓子 [食べログ]

1件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です