大分県南西部の竹田(たけた、田は濁らない)市は、1954年(昭和29年)に竹田町等の2町8村が合併した旧・竹田市が2005年(平成17年)に3町と合併して現市となりました。少年時に在住した瀧廉太郎が“荒城の月”の曲の着想を得たとされる岡城(臥牛城/豊後竹田城)址や竹田湧水群・久住高原等の自然で知られ、江戸時代は中川氏の岡藩の城下町で、奥豊後の政治・文化拠点として栄え、文人画家・田能村竹田などを輩出しました。米・かぼす・椎茸・施設野菜(トマト・ピーマン・小葱・苺等)・露地野菜(レタス・キャベツ・スイートコーン等)・花卉(サフラン・吾亦紅等)の農産物や豊後牛・久住高原牛・ガンジー牛乳・玄米ソフト(クリーム)・ドイツ風ワイン等の特産品があり、市内には老舗の和菓子店などが残っています。
1804年創業、大分で一番古い和菓子店 但馬屋老舗
豊後竹田駅から徒歩8分ほどの場所にある 但馬屋老舗。1804年(文化元年)に、但馬の国(兵庫県)出身の但馬屋幸助氏が、京都伏見の駿河屋で修業後に創業した和菓子店です。京都伏見の駿河屋さんというのは、現在和歌山に本店を構える1461年創業の総本家駿河屋善右衛門さんのことですかね。但馬屋老舗さんの屋号は岡藩主中川公に御用菓子司と任命された際に、出身の但馬国から取り命名されたそうです。
という、但馬屋老舗さんの外観。横に長い店舗です。
入ると、美術館のような店内になっていました。ディスプレイが可愛い。 このお菓子かわいい!と思って見ていたのが、さいコロがし、というサイコロ状のお菓子。残念ながらこの日は売り切れでした。 但馬屋老舗さんの代表銘菓といえば荒城の月です。経産省主導のThe Wonder 500にも認定されています。
もう一つの銘菓、三笠野とのセットがこちら。会議にこのセット出てきたら感動しちゃうなw。
まずは荒城の月から。
パッと見、普通のお饅頭ですが、卵白で作った あわ雪で黄身あんを包んでいるので、外側の食感がふわっとしていて独特です。美味しい! そして三笠野です。こちらは、岡藩八代中川久貞公が好きだった奈良の燧焼き(ひうちやき)を元に、十代久貴公の時代に開発されたお菓子。もう200年も歴史あるお菓子なんです。三笠野の文字は、田能村竹田作の版木で作られているそう。 こんな感じの、クレープ状の生地に餡子が入ったお菓子です。当然美味い。
但馬屋老舗さんといえば、三笠野と荒城の月のイメージが強かったのですが、現在は上述の「さいイコロがし」と「MOTHER OF MERCY」という美術家ミヤケマイさんと組んだアート性の高いお菓子も作られています。今回は売り切れで買えなかったのですが、次回は両方買って見たい!
お菓子は公式オンラインサイトからお取り寄せもできますよ。
———但馬屋老舗 基本情報———-
〇創業年 1804年創業 / 文化元年創業
〇営業時間
・9:00~18:00
※元日、他年数回 定休日
〇住所
大分県竹田市竹田町40番地
(公式サイト)⇒ 但馬屋老舗 創業文化元年 旧岡藩御用菓子司|大分県竹田市