石川県加賀市は、県南西部に位置して福井県と接しています。江戸時代は加賀藩から分藩して大聖寺(たいしょうじ)藩7万石(のちに10万石)の城下町として栄えました。山中・山代・片山津の3温泉地が加賀温泉郷(小松市の粟津を含む)の中心地として多くの観光客を集めています。隣接の福井県敦賀市に至る越前加賀海岸・大聖寺城址・県九谷焼美術館・北前船の里資料館(橋立町)等の観光名所も多く、市内には複数の和菓子店などが残っています。
1819年創業、銘菓 れんの羊羹の販売元 れん永昌堂
山代温泉総湯からすぐそばにある、れん永昌堂。1819年(文政2年)、初代となる菓子屋源五郎が、旅の僧から羊羹の製造技術を学んだことをきっかけに創業されました。
れん永昌堂に掲げられている梅鉢紋は前田家に由来するもの。これは、前田家の御用菓子商を代々務めていたことから利用を許されたのだとか。ちなみに「れん」という名称は、煉り固めるの煉=れん、から来た羊羹にちなんだ名前となるそうですよ。
こちらが店舗外観。看板に梅鉢紋付いていますね。
れん永昌堂さんといえば、、れんの羊羹、なので羊羹のラインナップが中心。ずらっと羊羹が並ぶ姿は中々のインパクト。購入したのは、れんの羊羹。煉るという文字から来ている通り、煉羊羹となります。小豆、寒天、砂糖のみで作られています。切り分けるタイプは食べるのが大変だったりすので、小分けの「太鼓の胴」を購入しました。
こんな感じの金のアルミ箔に包まれていました。 アルミの中には、奇麗な羊羹が。昔ながらの実直な味がします。こういう羊羹大好き。
箱の中には、れんの羊羹のゆらい、という紙が入っていました。
上でも書きましたが、れんの羊羹は旅人に羊羹づくりを教えてもらった、という由来と、前田家との関りがあるとされています。あまりに美味しい「れんの羊羹」を狐に取られないように、梅鉢の紋を付けることを許された、というお話です。
羊羹はシンプルな製法のものほど美味しいと思っているのですが、れんの羊羹は、まさに私の好みの3つの素材だけに拘るシンプル製法。ごまかしが効かないからこそ分かる、昔ながらの美味しさの羊羹でした。寒い季節に温泉に行き、部屋で熱いお茶と羊羹を食べる、なんて素敵な過ごし方なんじゃないでしょうか。
——–れん永昌堂 基本情報———-
〇創業年 1819年創業 / 文政2年創業
〇営業時間
8:00~21:00
※無休
〇住所
石川県加賀市山代温泉18-116
(公式サイト)⇒ 山代温泉名物 れんの羊羹 れん永昌堂謹製ようかん