行政機関や企業が集積する横浜市中区は、山下公園・港の見える丘公園・横浜中華街・元町・伊勢佐木町などの繁華街や行楽・観光地を擁す横浜の中心地の一つ。関内・桜木町地区を中心に老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが数多く点在しています。
大正初期創業、屋号変更の面白ストーリーが眠るお寿司屋さん 都寿司
桜木駅から徒歩7分ほどの場所にある 都寿司。大正初期に屋台のお寿司屋として創業され、お店を何度かの移転後に、現在のお店がある横浜の飲み屋街・野毛エリアに移られてきたそう。店舗内には大きなカウンターが2つあるのですが、今回は手前のカウンターで、4代目となる若いご主人に握って頂きました。都寿司さんは、以前キキョウヤさんと名乗られていた時期もあるそうで、ロゴには桔梗のマークが入っています。この辺りのストーリーがとても面白かったのですが、そのお話はお寿司写真の後でご紹介しますね。
という都寿司さんの外観はこちら。飲みや街の野毛の中では、かなり立派な外観です。
おまかせで、とお伝えしたところ、握り・つまみ、どちらでスタートしましょう?と聞かれたので”つまみで”とお願いしスタート。お刺身を出していただけました。全部が甘くって美味いのね。
そして握りへ。マグロスタートです。
続いてトロ。脂がとろける感じ、最高です。
そして白身。ちょんと乗せられた味噌がアクセントに。
タイラ貝。この歯ごたえが好き。
イクラ、食べたいな、と思う頃に出てくる素敵タイミング!
そしてウニ。海苔をまかない直乗せスタイル。
巻物は河童。キュウリは細切りにしてありました。
玉子焼き。甘くって美味い!
穴子です。美味しいと同時に、そろそろ終わりなサインな気もして、悲しくなりますね。
ラストはコハダ。この美しい色味よ!
最後にお名刺頂きました。そして上述した都寿司さんのストーリーをお伺いすることとなります。
都寿司さんは、一時”キキョウヤ”と名乗られていたそうで、そのためお名刺のロゴにも桔梗のロゴが付いています。こう名乗られていたのは、戦争の影響でお米が手に入らなかった時代に、闇市でコメを仕入れていたことがバレてしまったことが影響しています。闇市事件で、都寿司として営業が出来なくなってしまったそうなのです。
ではその期間中どうしていたか、というと、別の名前で店舗を営業をされたんです。その時の名前が前述の”キキョウヤ”というお名前。非常時のバタバタが起こすビックリストーリーですねw。
その後、都寿司に名前を戻した際に、その歴史を踏まえて桔梗のロゴを使うようになったのだとか。こういうお話大好きだなぁ。老舗のこういう小話は、料理のアクセントとなって、ご飯が何倍も美味しく感じられると思うんですよね。こういう会話を聞かせてもらえるカウンターの料理店ってやっぱり楽しいなぁ。またお伺いして色々とお話伺いたい!
——-都寿司 基本情報———-
〇創業年 大正初期創業
〇営業時間
・17:00~22:30
※日曜・祝日 定休日
〇住所
神奈川県横浜市中区野毛町1-30
(食べログ)⇒ 都ずし – 桜木町/寿司 [食べログ]