[23/3/31閉店]老舗立ち食い蕎麦屋 川村屋 / 神奈川 横浜 1900年創業 (明治33年)

川村屋さんは23年3月31日をもって閉店されました。123年の営業となります。

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行政機関や企業が集積する横浜市中区は、山下公園・港の見える丘公園・横浜中華街・元町・伊勢佐木町などの繁華街や行楽・観光地を擁す横浜の中心地の一つ。関内・桜木町地区を中心に老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが数多く点在しています。

1900年創業、駅と共に歴史を歩んだ立ち食い蕎麦屋 川村屋

桜木町駅出てすぐそば、駅構内にあるのが川村屋。桜木町駅は、その昔「横浜駅」と呼ばれた駅で(現在の横浜駅は3代目)、1872年(明治5年)に日本初の鉄道として開設した駅となります(東京の新橋駅から現桜木町駅・当時の横浜駅へとつながる路線)。

川村屋さんは、その桜木町駅(当時の横浜駅)で、1900年(明治33年)に鉄道の歴史を見守るかのように創業されました。初代内閣総理大臣である伊藤博文氏の口利きによって駅構内での営業を許されたそうです。もともとは洋食を提供するお店でしたが、1969年に蕎麦屋もスタート。89年の桜木町駅の移転・改装時に蕎麦屋さん一本にビジネスを絞られたそうです(詳細は下部に掲載した新聞記事に載っています)。

こちらが店舗外観。歴史ある店舗ですが、気軽に入れる立ち食い中心のお蕎麦屋さんです。名物は、とり肉そば。桜木町名物と自称されています。

とり肉そばは、もう一つの名物手造りイナリともセットにできます。
名物と言われれば、頼みしかないですよね。ということで、とり肉そばと、いなりのセットをオーダー。

蕎麦のアップ写真。ぶつ切りの鶏肉とそぼろの両方が入っていて、かなり珍しいスタイル。

こちらがイナリ。外観写真しか撮らなかったので珍しさを伝えづらいですが、中にゴマが入った酢飯が入っていました。食べるのにリズムが出て楽しいです。

蕎麦を置いた席にの前には、2014年当時に取材された、新聞記事が貼られていました。お店の歴史を詳しく聞き込んだ良記事ですね。ちなみに川村屋という店名の由来はもう分からないそう。

川村屋さんは、立ち食い蕎麦屋さんなので、味だけを考えればわざわざ訪ねる老舗ではないのかもしれません。が、行って食べて見ると、鉄道の歴史含めて楽しめるお店で、かつ、立ち食い蕎麦屋さんとしては高いクオリティーなので、楽しい食事の時間となりました。こういう老舗の楽しみ方もあるんだなぁ、と改めて老舗の魅力が発掘できました。

———川村屋 基本情報———-
〇創業年 明治33年 / 1900年創業
〇営業時間
6:30~20:00(L.O.19:50)
※定休日なし
〇住所
神奈川県横浜市中区桜木町1-1 桜木町駅構内
(食べログ)⇒川村屋 (かわむらや) – 桜木町/立ち食いそば [食べログ]

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