甘養亭河喜の元祖みのぶまんじゅうを食べる / 山梨 南巨摩郡身延町 1626年創業 (寛永3年)

山梨県の南西部から南部にかけての南巨摩(みなみこま)郡は1878年発足時の郡域から拡大され、現在は早川町・身延(みのぶ)町・南部町・富士川町の4町が属し峡南(きょうなん)とも称されています。巨摩の由来には、多くの御牧(みまき、古代朝廷直轄牧場)での良馬(駒)産出説や高句麗系渡来人に因む“高麗”転訛説があり、江戸時代には甲府藩領から幕府直轄領化されました。身延町は日蓮宗総本山の身延山久遠寺の門前町として栄えて来て、南都留郡富士河口湖町に跨る本栖湖や下部温泉の湯治・天然水などで知られています。地名由来には、うずくまる蓑姿農夫に似た身延山形から“蓑夫(みのぶ)”との表記が日蓮入山後に“身を延ぶる山(寿命無量・延寿の山)”と改称したとする説・富士川沿いの水辺(みのべ)説・尾根筋が延びた土地で峰延説等の諸説があります。手漉き西島和紙・あけぼの大豆・豆腐・湯葉・味噌・蒟蒻・蕎麦・南天のど飴・南天ワイン・身延饅頭・竹炭ロールケーキ等の特産品・名物があります。郡内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店・酒蔵・旅館などが残っています。

1626年創業、日蓮宗総本山久遠寺御用達 甘養亭河喜 (かんようていかわき)

身延山のバス停から徒歩2分ほど、甲府駅から車で1時間前後の場所にある 甘養亭河喜。1626年 (寛永3年)に創業された、日蓮宗総本山である久遠寺の御用達を4世紀にわたって勤められている和菓子店となります。身延周辺では、様々な店舗で「みのぶまんじゅう」が売られていますが、元々は江戸初期の時代に久遠寺の法主から頼まれ、甘養亭河喜のご主人が作ったものとされています。そのため、甘養亭河喜では元祖みのぶまんじゅうと販売されています。

という甘養亭河喜さんの外観です。参道沿いの坂の上にあり、斜めの土地の上に立地しています。パースが不思議な感じですね。

甘養亭河喜さんは長らく甘養亭と名乗られていたそうですが、2018年から創業時のお名前である甘養亭河喜さんに戻されたそうです。中川政七商店×博報堂の有志チームが経営コンサルティングに入ってリニューアルされたそうですよ。

おそらくその時に出来た看板です。老舗的な時代感を持たせつつ、モダンなデザインに昇華させているのが素敵です。

店内には和菓子作りに使われていた道具類も展示されていました。

店内のディスプレイはこんな感じです。元祖みのぶまんじゅうと、揚げたバージョンの2つが販売されていました。こんなの両方買うしかないじゃないか!

まずはノーマル版みのぶまんじゅうから。薄めの皮とたっぷり餡子のバランスが良い。

そして揚げバージョン。油のコッテリさも加わって濃厚で美味しい…!

元祖みのぶまんじゅうを買いに来たら、ラッキーなことに揚げバージョンも発見できました。ノーマル版の元祖みのぶまんじゅうも皮と餡子のバランスが素晴らしくとっても美味しかったのですが、揚げバージョンにはまた別軸の美味しさがあって素敵でした。これはぜひ食べ比べしてもらいたいところ。用事がないと中々伺うことが出来ない場所ですが、また行ってみたいなぁ。

—— 祈壽菓子司甘養亭河喜 基本情報———-
〇創業年  1626年創業 / 寛永3年創業
〇営業時間
・9:00-17:00
※年中無休
〇住所
山梨県南巨摩郡身延町身延3678
(公式サイト)⇒ 身延山御用 御菓子司 甘養亭河喜

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