京都で一番古い蕎麦屋 本家尾張屋 / 京都 中京区 1465年創業 (寛正六年)

鴨川・堀川・高瀬川等が流れる京都市中京区(なかぎょうく)は、昭和初期に旧上京区南部と旧下京区北部とが合併して生まれました。染物・京友禅(きょうゆうぜん)産地として知られ、二条城・本能寺等の名所旧跡や祇園祭・時代祭・鴨川をどり等の年中行事が多くの観光客を集め、花街・歓楽街の先斗町(ぽんとちょう)や京都独特の生鮮食材・乾物・漬物・おばんざい等の専門店が集まる錦市場(にしきいちば)が賑わっています。区内各所に老舗の飲食店・和菓子店・食品店などが何軒も残っています。

1465年創業、500年以上の歴史を持つ蕎麦屋 本家尾張屋

烏丸御池駅から徒歩2分ほどの場所に、京都一古い(日本一古い、という人もいますが不明)お蕎麦屋さんである御用蕎麦司 本家 尾張屋さんがあります。創業は500年以上前の1465年。応仁の前が始まる直前、室町時代に創業されたお店です。
尾張屋さんは、尾張出身の初代ご主人がお菓子屋さんをはじめたことがルーツにあります。今でも尾張屋さんは、「そば餅」とお蕎麦の両方が名物ですが、このそば餅は江戸末期から明治時代に生まれたものなのだとか。
そんな尾張屋さんが蕎麦屋としてもスタートしたのは1700年頃。飲食店としてメニューが増えたのは戦後のことだそうです(尾張屋さんのウェブサイトより抜粋しています)。

こちらが店舗の外観。老舗感溢れる素敵なつくり。明治の初めに、綾小路室町東入ルからこちらの場所に移られてきたそう。

少しよりのショット。歴史を感じますよねぇ。お店は1階席だけでなく、2階席もあります。私は2階席に通して頂きました。メニューは蕎麦から、丼もの、突き出し、甘味まで幅広いラインナップ。

今回は名物の八寸付きの宝来そば3,024円をオーダー。こちらが八寸。京都で食べる甘露煮は一味違う(気がする)。細く切ったお揚げを煮たもの、かまぼこ、と、お酒を飲みたくなるラインナップですね。

そして来ました、宝来そば。5段に入った蕎麦と、それを楽しめる様々な薬味が用意されています。

食べ方の説明ペーパーも付いてきます。お好みの薬味を蕎麦の上に載せて、そこに直接お出汁をかけて食べます。

こちらが薬味。海苔、錦糸卵、しいたけ、ゴマ、ネギ、大根おろし、と来て、海老天!海老天!(嬉しくて二回書きました)。

こちらが蕎麦。2-3口ぐらいで食べられる少量が、入ってる感じです。

薬味を載せた図。海老天、ネギ、海苔、大根おろし、のさっぱりスタイル。

次は椎茸と錦糸卵でちょいこってり。これもうまい。どう食べても美味い。宝来そばのこの食べ方、楽しいし美味しいし最高としか言いようがない。

最高の気分で帰ろうとお会計したところ、レジ後ろのディスプレイに宝来そばと八寸が飾られていました。そう、まさにこんな感じのでした。

その横には暖簾も。御用蕎麦司、とあります。今の時代でいう宮内庁御用達だそう。ただならぬ老舗ですね。

尾張屋さんは、美味しいのはもちろんなのですが、楽しめる食べ方の提案があって、相当楽しめるお蕎麦屋さんでした。長い歴史を生き抜いてきた、老舗の流儀を感じます。
そんな尾張屋さんは2014年に第16代の当主に、岡亜里子さんが就任されています。NYでアートを学んだプロのカメラマンであった方です。歴史あるお店が、新しい感性を持つ当主の元、どう変わっていくのか楽しみですね。

——御用蕎麦司 本家 尾張屋 基本情報———-
〇創業年 寛正六年 / 1465年創業
〇営業時間
蕎麦処 11:00~19:00(L.O.18:30)
営業時間 9:00~19:00
※1月1日・2日定休日
〇住所
京都府京都市中京区車屋町通二条下ル仁王門突抜町322
(公式サイト)⇒ 御用蕎麦司 本家尾張屋 (HONKE OWARIYA) | 寛正六年(1465年)創業

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