神奈川でフグ料理を広めた忠勇で、赤目フグを食べる / 神奈川 横浜市南区 1919年創業 (大正8年)

横浜市最古の寺院である弘明寺(ぐみょうじ)がある横浜市南区。プロムナードとして整備された大岡川沿いは、桜の名所としても知られています。住宅地の多いこの街にも、老舗の飲食店や食品店なども複数存在しているんですよ。

1919年創業、市民酒場設立の中心的役割を担い、横浜でフグ料理を広めた 忠勇

市営地下鉄吉野町駅から徒歩8分程度の場所にある 忠勇。1919年(大正8年)に酒屋として創業し、1927年に飲食店へと鞍替えした同店は、横浜の飲食店にとってとても重要な店舗です。
一つは横浜独自の大衆酒場の形態である「市民酒場」成立において中心的な役割を担ったお店であること。もう一点が「横浜にふぐ料理を広めた」店舗であったこと。そのどちらも、忠勇の創業者である永島四郎氏の尽力によるものでした(どちらの話も下部で後述)。

そんな忠勇さんの外観はこちら。居酒屋って感じの見た目ですね。

窓にはメニュー表が貼られていました。うなぎ、地どりの焼鳥、すっぽん、フグ等で有名なお店なんです。

店内に入りました。メニューは所狭しと書き込まれています。圧倒されますね。ホワイトボードには更にメニューが。こちらはその日のお薦め的な位置づけのようです。

どれにしようかなぁ、と悩んでいたら、「めったに入らない赤目ふぐ入ってますよ」と声をかけて頂きました。めったに入らない…、なんて言葉を聞いたら頼むしかないですよねw。ということで、赤目フグのふぐちりをオーダー。

フグを待つ間、珍しく日本酒スタートです。フグと聞くと、飲めなくても日本酒が連想されてしまうのですw。

ふぐちり運ばれてきました。いやー、美味しそう!

お野菜も運ばれてきます。

昆布だしにフグを投入!

こちらのポン酢に付けて食べます。

火の通ったフグ。美しい…。プリプリしていて最高!

野菜も入れてグツグツします。いやー、最高。

フグを食べつつも、蓮根のはさみ揚げもオーダー。猛烈に美味い!

更に自慢の地どりの焼鳥もオーダー。この歯ごたえが地鶏だよなぁ。その辺の焼き鳥屋さんより断然美味しい!

ラストはふぐちりを雑炊に。この優しい味に包まれながら寝たいw。

上述した通り忠勇さんは、市民酒場成立における中心的な役割を担った店舗です。横浜では大衆酒場のことを市民酒場と呼ぶケースが多いのですが、それは戦前に酒屋の角打ち参入に対する飲食店側の脅威から結成された「市民酒場組合」が元になっています。
※横浜の市民酒場は忠勇さん等の組合としての流れと行政主導の二つの流れがあります。詳しくはwikipediaをご覧ください。
そんな市民酒場組合を母体にして、「神奈川県ふぐ協会」が結成されます。協会を設立を契機として、神奈川県内にフグ料理が広まっていくきっかけとなりました。この時にフグの調理技術を積極的に広めたのが、忠勇初代の永島四郎氏であったそうです(この辺りのお話は、はまれぽさんが詳しく取材されています)。
長々書きましたが、簡単にまとめると忠勇さんは、横浜の飲食店のレジェンド的存在であり、神奈川フグ料理の始祖となるわけです。そんな忠勇さんで食べるフグは最高なので、みんな行って下さいね!ということを長々と書かせて頂きました。本当最高だよ!

——- 忠勇 基本情報———-
〇創業年 1919年創業 / 大正8年創業
〇営業時間
17:00~22:30 (夏場は昼11:30~も営業)
※月曜日 定休日
〇住所
神奈川県横浜市南区睦町1-3-6
(食べログ)⇒ 忠勇 – 吉野町/うなぎ [食べログ]

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