沖縄本島南部に位置する沖縄県庁所在地の那覇(なは)市は、那覇空港と那覇港を擁する県の玄関口です。琉球王国首都・首里の時代には、国場川河口の港町として安里川河口の泊(とまり)の港と共に東アジア・東南アジア一帯の中継貿易拠点として古くから栄えました。市名は漁場の意味の“なふぁ”に由来します。代表的な市内観光名所の “世界遺産・琉球王国のグスク及び関連遺産群(全9か所・市内4か所)”の内の首里城は令和元年(2019年)に火災で正殿・北殿・南殿が全焼しました。毎年5月連休に開催の“那覇ハーリー”は多数の観光客を集め、県最大の繁華街・国際通りは多くの人で賑わっています。泡盛・壺屋焼(陶器)などの特産品があり、沖縄そば・ゴーヤチャンプルー・山羊料理・豚肉料理等の昆布も多用される郷土料理やスパム・ポーク玉子・タコライス等の米国風食品・料理の飲食店も多く、市内には老舗の飲食店・食品店も残っています。
1908年創業、琉球王家最後の料理人にルーツを持つ 本家新垣菓子店
ゆいレール 儀保駅から徒歩4分ほど、那覇空港から車で20分程度の場所にある 本家 新垣菓子店 。琉球王家最後の料理人とされる新垣淑規(しゅくき)氏をルーツに持つお店です。琉球王家に伝わっていたお菓子の伝統を、二代新垣淑總氏から、三代新垣淑康氏へと伝わり、淑康氏の時代 1908年(明治41年)に新垣菓子店は創業されています。現在は同じルーツを持つ店舗として、新垣ちんすこう本舗さん、新垣カミ菓子店さんがあります(どちらも戦後に創業されています)。
と前置きが長くなりましたが、こちらが本家新垣菓子店さんです。 こちら看板のアップ。琉球菓子元祖の文字が眩しい…!
店内に入りました。取材された沢山の紹介記事が飾られています。 新垣家の歴史も紹介されていました。琉球王家の包丁人(料理人の意味)であった、初代 新垣淑規氏の歴史から始まっています。
本家新垣菓子店さんは、予約しないと買えないこともある人気店。そうとは知らずに伺ったのですが、運よく購入できました。持ってますね。今回は、花ボール、ちんすこう、くんぺんの3種類を購入できました。まずはちんすこう。漢字での金楚糕と書くのだそう。金=黄金に輝く、楚=ほどけるような口当たり、糕=焼菓子という意味だそうですよ。
こちらが中身です。他のお店のと比べると、ほろほろ感が強いかも。素朴かつ上品な味。美味しい。
そしてこちらが、薫餅(くんぺん)。胡麻の良い香りがする小麦のお菓子です。沖縄では冠婚葬祭時に使われるそうですよ。 これも素朴だけれど美味しい。 最後が花ぼうる(花ボールや花ボウルとも記載)。ポルトガル伝来のボーロが、薩摩藩を通じて沖縄に伝わったものだそう。
花ぼうるは、藤の花の形を模して造られます。江戸時代は日本各地で作られていたそうですが、現在は沖縄にしか技術が伝承されていないそうです。
沖縄のお菓子と言えば”ちんすこう”しか知らなかったのですが、そもそもこんなに歴史があるお菓子と知らなかったですし、他にも琉球菓子が沢山受け継がれているという事実も知りませんでした。まだまだ知らないことがあってワクワクしますね。ほかにも琉球菓子は沢山あるそうなので、そのうちコンプリートしたい!
———琉球御菓子元祖 本家新垣菓子店 基本情報———-
〇創業年 1908年創業 / 明治41年創業
〇営業時間
・10:00~19:00(日曜日は17:00まで)
※土曜日 定休日
〇住所
沖縄県那覇市首里赤平町1-3
(食べログ)⇒本家 新垣菓子店 (あらかき かしてん) – 儀保/和菓子 [食べログ]
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