ジョブスが愛した赤坂青野の赤坂もち /東京 赤坂 1899年創業 (明治32年)

赤土が多く坂が多かったからなど複数の地名由来説がある港区赤坂。江戸時代には江戸城赤坂御門(見附)が築かれ、明治以降は都心部有数の邸宅街となりました。やがて花街が生まれ料亭等が建ち並び、放送局が開局、飲食店やナイトクラブ等の遊興施設も林立。昭和中期~後期は料亭街が政・財界人等で栄え、外国人・芸能人等も多く集う東京有数の繁華街として賑わいました。現在は新旧の建物が混在し、企業本社も多いビジネス街としても繁華街としても昼夜賑わう中に、老舗の飲食店・和洋菓子店などが数多く点在しています。

1899年創業、スティーブ・ジョブスが愛した 赤坂青野

赤坂にはあのAppleの創業者スティーブ・ジョブスが愛した和菓子屋さん赤坂青野があります。既に100年以上を持つ青野さんですが、青野創業前から、神田や五反田でお菓子の販売を行い、1899年/明治32年に現在地の港区赤坂7丁目に移転されたそうです(赤坂青野の沿革のページに詳細が掲載されています)。

こちらが現在の本店の様子。暖簾には名物の「赤坂もち」の記載も。

赤坂青野さんは赤坂で、赤坂・溜池山王エリアで4店舗運営されています。今回はこちらは赤坂見附店。

ジョブスが定期的にお取り寄せをしていた、というだけあり、青野さんの和菓子は本当に種類が豊富です。全部試せる日はやってくるのか…。

今回何を買おうか悩んだのですが、暖簾にも名前が載っていた名物「赤坂もち」を購入しました。こちらは、3代目の方が昭和初期に今の形に作り替えられたそうですよ。

今回は3つ購入。透明な袋に入れて頂きました。

袋から取り出すと、食べ方を説明している紙が封入されていました。小さな風呂敷に餅を出し、そこにきな粉をかけて混ぜて食べます(意訳)。

こんな感じで入っています。きな粉ギッシリ。

風呂敷の上に出して、混ぜ合わせた図。黒糖入りのお餅は単品でも凄く美味しいですが、きな粉とアクセントに入っている胡桃の食感と合わさると、ああこういうお菓子が食べたかった!という味になります。

後日別のお菓子も購入しました。黒べいというお菓子。 箱の裏に「赤坂料亭街の黒堀」を偲んで作られた、と書かれています。確かにもうほとんど残っていないですからね。
中身はこんな感じです。黒糖のカステラを羊羹で包みグラニュー糖をまぶしています。洋菓子のような和菓子のような不思議な味わい。結構甘めなので苦めの珈琲と合わせるのが良いかと。

近くの会社に生菓子を購入していった時に使ったのが、ごま名月、というお団子。
ごま名月 = みたらしにゴマを使ったタレがかかっているお団子です。甘いみたらしの後にやってくるほのかな胡麻の香りが最高に美味しい。日持ちしないお菓子ですが、つい買いたくなる味。

ジョブスがお取り寄せしていた、という青野さんですが、2週間おきに半年もの間カリフォルニアまで届けていたそうです。ジョブスは青野さんに、シリコンバレーの料理人を修業に出す、というオファーまで持ち掛けるぐらいのお気に入り具合だったとか(この辺りのお話はこちらのページに詳しいです。)
ちなみに赤坂もちに似たお菓子として、博多の筑紫もちや山梨の信玄餅がありますが、赤坂青野さんの歴史ページを読む限り1920年代前後に発売されており、こういった小風呂敷包系お菓子の元祖に当たるそうです。そうだったのか!
※小風呂敷包系お菓子については、山梨イベントの際に調べてこちらにまとめています。ご興味あればどうぞ。

———赤坂青野 基本情報———-
〇創業年 明治32年創業 / 1899年創業
〇営業時間
月~金 9:00~19:00
土 9:00~18:00
※日曜日 定休日
〇住所
東京都港区赤坂7-11-9
(公式サイト)⇒ ジョブス取り寄せの和菓子 東京和菓子を赤坂青野が届けします

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