愛媛県中部で県庁所在地の松山市は、四国地方最大の都市。徳川家康に味方した豊臣秀吉子飼衆の加藤嘉明が伊予国正木城(現・伊予郡松前町)から伊予国温泉郡(現・松山市)の領主となり、松山と命名して伊予松山藩を立藩し、松山城を築いて城下町を整備しました。姫だるま・日本三大産地の竹細工等の伝統工芸品や温州蜜柑・伊予柑・葡萄(ニューピオーネ)・長茄子・蚕豆等の農産物が特産です。油揚げ(松山揚げ)・松山鮓(もぶり飯)・蛸飯・鯛飯・鍋焼きうどん等の郷土料理やタルト・薄墨羊羹・坊ちゃん団子・醤油餅・労研饅頭・日切焼等の銘菓も多く、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店が点在しています。
1883年創業、夏目漱石・坊ちゃんに登場した団子店 つぼや菓子舗
道後温泉駅前から徒歩3分ほど、松山駅から車で15分前後の場所にある つぼや菓子舗。1883年(明治16年)に相原吉五郎氏が道後松ヶ枝町大門前で茶屋又という屋号で団子・タバコ等を扱う店舗を創業したのが始まりです。1895年(明治28年)に夏目漱石が旧姓松山中学に赴任し、1906年(明治39年)に小説・坊ちゃんを発表しているのですが、坊ちゃんに登場する団子店のモデルが つぼや菓子舗さんとなります(小説執筆時は遊郭入り口にあり、その後昭和36年に現在の場所に移転)。そして1921年(大正10年)の、二代目相原宇太郎氏が坊ちゃん団子を考案されています。
という、つぼや菓子舗さんの外観です。商店街の中に店舗があります。
看板をアップで。元祖・坊ちゃん団子と書かれています。
こちらが坊っちゃん団子と湯晒団子です。坊ちゃん団子は上述のように、小説・坊ちゃんの発表後に作られたものですが、湯晒(ゆざらし)団子のほうは当時夏目漱石が食べたお団子です。小説の中では、「二皿食べて七銭払った」と登場します。
ということで、両方買ってきました。
まずは坊ちゃん団子から。もっちり甘くて美味しかったです。
そして、湯晒団子。こちらが漱石が食べた方ですね。
1口サイズのあんころ餅です。素朴で美味い。
こんなパンフレットも頂きました。
パンフ内にはお菓子の説明が。次は醤油餅も食べたいなぁ。
松山行ったら必ず行こうと思っていたのが、つぼや菓子舗さんでした。何せあの名作に登場した老舗店ですからね。坊っちゃん団子も湯晒団子も素朴な味がして美味しかったです。今度は坊ちゃん通り、温泉に入った後に楽しみたいなぁ。
——- つぼや菓子舗 基本情報———-
〇創業年 1883年創業 / 明治16年創業
〇営業時間
・9:30~18:00
・20:00~21:00
※火曜日 定休日
〇住所
愛媛県松山市道後湯之町14-23
(公式サイト)⇒ 【公式】松山の和菓子店 お土産に元祖坊ちゃん団子|つぼや菓子舗