石川県庁所在地の金沢市は、江戸時代は加賀・能登・越中の三国を治めた加賀藩(102万5千石)前田家の城下町として繁栄。金沢の地名は、芋掘り藤五郎が山芋洗いの際に砂金が出た“金洗いの沢”(“金城霊澤”、兼六園内の金沢神社隣の泉)に由来するとされています。加賀野菜・鰤・ズワイガニ(雌は香箱ガニ)・清酒等の県特産食品を始め、治部煮・かぶら寿司・ごり料理・笹寿司・金沢おでん等の加賀料理・郷土食や各種和菓子等の食・菓子文化も豊かで、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が数多く残っています。
大正4年創業。城下町に育った和菓子屋 兼六園本舗 高砂屋
北陸を代表する酒蔵である福光屋さんの本社から歩くこと数分の場所に、大正4年創業の兼六園本舗 高砂屋さんがあります。
高砂屋さんといえば、巻絹。白みそを入れた餡を、柔らかな求肥で巻いたお菓子です。
華美でない、昔ながらのパッケージ。
一つひとつ丁寧に個包装されています。
ででん。これが巻絹。餡がほのかに透けて見える柔らかい求肥に包まれているのが、甘味噌を練り込んだ餡。食べてみると甘さの奥に、白みそのようなお味噌の甘さがあるのが分かります。
7月1日は金沢市内の和菓子屋さんで氷室饅頭が売っています
今回6末~7月頭にかけての旅行だったのですが、7月1日は氷室開きの日、と言い、加賀藩が氷室に保管した氷を取り出し、江戸幕府へ運ぶために、氷室を開く日でした。その氷室開きの日に、江戸への道中の無事を祈るために、氷室饅頭という縁起物のお饅頭が生まれたそうです。
白・赤・緑の3色で1セットになります。
どのお店で氷室饅頭を見ても3色あるのを不思議に思い、お店の看板娘のようなおばあちゃんに
「なぜ3色あるのですか?」
と聞いたところ、それまで饒舌にお饅頭の説明をしてくれたおばあちゃんの動きが止まり、
「分からないわねぇ」
と答え、しばしの沈黙を経て、おばあちゃんが伝えてくれたのは、
「インスタ映えかしら」
と、思ってもいない素敵なコメント頂けました。
その時代に勿論インスタはないですがw、その時代のインスタ映えを意識したもの、だったのかもしれませんね。
——-基本情報———-
・創業年
大正4年 / 1915年創業
・営業時間
10:00~20:00 日曜営業
・住所
石川県金沢市石引2-7-4
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