水の都として知られ、宿場町としても栄えた静岡県 三島エリア。多くの作家にも愛されたこの街には、沢山の老舗が残っています。
1856年創業、東京から足を運ぶお客さんも多い 桜家
三島駅から徒歩10分強、三島広小路駅から徒歩1分程度の場所にある桜家。1856年(安政3年)に三島で創業、老舗うなぎ屋の多い三島の中でも長い歴史を持つお店となります。
こちらが店舗外観。休日だと2時間以上待つのも普通らしいですが、平日だったので10分強で入れました。ラッキー! 正面からの玄関ショット。待ち時間が長いお店なので、お水も提供されていました。おもてなしですね。 店舗は2階建てでかなりの大きさ。このライトと階段に、歴史ある店舗を感じますね。
こちらがメニューです。うなぎ丼か、うな重か、を悩んでいたところ、蒲焼定食なる魅惑的なメニューが。
「蒲焼定食の蒲焼はお重に出来ますよ」と言われ、蒲焼定食に決定。
更に悩ませてくれるのが、蒲焼定食は「1匹半+1品」か「1匹と3品」が選るところ。かなり悩んだのですが、3品の小鉢的なのは2品がウナギを使っていると聞いて心が決まり、1匹 + 3品を頼みました。
で、出てきたのがこちらです。3品はうざく、うまき、そしてお浸し。これは間違いなく正解な頼み方な気がする…。 まずはうまきから。見ての通り、玉子焼きに蒲焼が入っている食べ物です。甘く味付けられた卵との相性が最高過ぎる。 そしてうざく。酢の物はあまり食べないのですが、うざくは大好き。ウナギとお酢って相性良いですよね。 そして青菜のお浸し。箸休め的に、ちょうど良い感じ。 そして、うな重へ。いやー、美味い!
食べて思ったのは、「フワフワで軽め系」の味だということ。ご飯も柔らかめで、鰻のくどさがなく、ちょっとビックリ。ウナギ=やや重い食べ物の方程式が崩れてます。
桜家さんのウェブサイトを見ると、味の違いは、「うなぎを湧き水でしめる」という工程にありそうです。三島の湧き水、富士山からの雪解け水の中に、仕入れた鰻を入れるそうなんです。そうすることにより臭みが抜け、脂肪の量もちょうど良くなるのだとか。なるほど、それがあのあさっりめの味につながるのか。ちなみに、この桜家さんの独自の味を「かるみ」と呼んでいると、こちらもウェブサイトに記載がありました。
改めて鰻の写真です。本当にフワフワで美味しいです。
せっかくなので、肝吸いの写真も。シンプル is ベストな構成。
生前の司馬遼太郎が愛したお店としても知られ、都内から電車を乗り継いで来る方も多い桜家さん。食べてみて人気の秘密が分かりました。このフワフワ&あっさりは、鰻の本来の味を楽しむのにピッタリそうです。また、重くないから、年配の方にも優しいのが良いですね。少し高いお値段ですが、わざわざ訪問する価値のあるお店だと思います(カードが使えないので、その点だけご注意を)。
———桜家 基本情報———-
〇創業年 安政3年 / 1856年創業
〇営業時間
11:00~20:00
※水曜日 定休日
〇住所
静岡県三島市広小路町13-2
(公式サイト)⇒うなぎ 桜家