室町 砂場で天ざるの元祖を食べる / 東京 日本橋室町 1869年 (明治2年)

江戸時代初期から開発が進み、京都・室町に町名を由来するとされる日本橋室町。魚市場発祥の地でもあり、呉服問屋などが店を構えた江戸最大の大繁華街でした。大小の企業が立地するビジネス街の中に、老舗の飲食店や商店が数多く残っております。

1869年創業、天ざるを開発した 室町 砂場

神田駅から徒歩5分程度、新日本橋から4分、三越前から3分という絶好のロケーションにある室町 砂場。室町 砂場は糀町七丁目砂場藤吉(現 南千住砂場)から慶応年間に独立し、魚籃坂に開業したのが始まり。1869年(明治2年)に、日本橋本石町二丁目に「本石町砂場」として移転し、この年を創業年とされています。現在の店名の室町 砂場は、1932年(昭和7年)の町界変更により、住所が室町四丁目となったことから改名されたそうです。

室町砂場の「砂場」は、ご存知の通り蕎麦御三家と呼ばれる、「藪」、「砂場」、「更科」の一つ。江戸ルーツの藪蕎麦、長野ルーツの更科に対して、砂場は大阪ルーツ。豊臣秀吉が大坂城築城の際、資材の砂置き場に蕎麦屋があり、その蕎麦屋が「砂場」と呼ばれていたことから、この名が付きました。徳川家康が江戸城築城の際に江戸へ進出し、その際に店を構えたのが室町 砂場のルーツにあたる糀町七丁目砂場藤吉(現 南千住砂場)となります。

随分と前提が長くなりましたが、こちらが室町 砂場の外観です。大きなお店なんですが、入り口は案外ひっそりしています。
お品書きはこちら。シンプルなデザイン。 メニューの中身はこちら。室町 砂場といえば、天ざるの元祖とも言われる「天もり」発祥のお店。当然天もりをオーダーします。 こちらがその天もり。そば汁の中にかき揚げが既に入った状態で提供されます。珍しいのはそば汁が温かい点。温かいそば汁に冷たいそばを付けて食べるのは珍しいですが、凄く美味しいです。かき揚げのアブラが染み出てきてそば汁が濃厚になる感じも最高です。 そば汁をアップ。こんな感じでかき揚げが浮かんでるんです。これが美味しいんですよねぇ。 お蕎麦はこんな感じ。一番粉を使ったお蕎麦です。室町 砂場さんでは、さらしな粉を使ったお蕎麦を「ざる」、一番粉を使ったお蕎麦を「もり」と呼んでいらっしゃいます。
お正月シーズンに伺ったところ、御年賀も頂けました。こういう文化素敵ですよねぇ。頂いたのは、やげん堀の七味。ちょうど切れたところだったので助かりました。
室町砂場さんへ伺うのは久々でしたが、元祖天もりはいつ食べてもその美味しさに驚かされます。天ぷらは別添えにするのも美味しいんですけれど、そば汁と一体化したこのスタイルも捨てがたいです。そば汁の味が少しずつ変わっていく感じも楽しめるのが良いですよねぇ。天もり食べたことない人はぜひ一度お試しを。

——-室町 砂場 基本情報———-
〇創業年 1869年創業 / 明治2年創業
〇営業時間
月~金 11:30~21:00(L.O.20:30)
土 11:30~16:00(L.O.15:30)
※日曜日・祝日 定休日
〇住所
東京都中央区日本橋室町4-1-13 砂場ビル
(食べログ)⇒ 室町砂場 (むろまちすなば) – 神田/そば [食べログ]

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