広島県東部で県南東端の福山市は、1916年発足の旧・福山市が1966年に旧・松永市と合併して現市となりました。元は蝙蝠(こうもり)山と称した福山城の地を“蝠”が“福”に通じるとして水野氏が福山と命名したのが地名由来です。下駄(全国生産8割)・琴(全国生産7割)・備後絣(日本三大絣)・畳表・デニム等の地場産品が多く、クワイ(全国生産8割)・グリーンアスパラガス・青大(巨大胡瓜)・葡萄・桃・杏・海産物やその加工品(鯛竹輪・ガス天等)・加工醤油・保命酒・とんど饅頭・本物そっくりスイーツ等の特産物・名物が豊富で、名勝・鞆の浦を望む市内には老舗の和洋菓子店・食品店などが残っています。
1921年創業、パン屋として始まった和菓子店 お菓子処 三河屋
ファーマシィ本社のバス停から徒歩5分ほど、福山駅から車で10分前後の場所にある お菓子処 三河屋。1921年(大正10年)に、福山市内の熊野でパン屋さんを営んでいたことがスタートです。その後、本通りへの移転を挟み、現在の沖野上町に移られ、工場兼店舗運営をされています。
という、三河屋さんの外観です。店舗はやや小ぶりですが、後ろの工場で作ったものをその場で買えるスタイルです。 こちら店舗に貼られていたポスター。真ん中の方が現代表の石蔵 和司さんです。右の方は奥さんなのか分からなかったですが、今回接客を頂いた方で、写真からも伝わるユーモア溢れる方でした。
店内に入りました。お菓子が所狭しと並んでいます。賞を受賞したお菓子が沢山あるんですよ。種類が多くて悩んでしまいますね。 お店の方にお勧めを聞いたところ、「最近売れているのは」とご紹介頂いたのが、マミーローズ。バラの街福山らしくバラを模したお菓子で、伊勢菓子博で優秀金菓賞を受賞し、福山ブランド認定もされている商品です。
箱をアップでどうぞ。
また、むろの木も名物だ、とのことでした。2016年の福山市の市政100周年時に行われた「次の100年に伝えたい、残したい福山の誇り」というアンケートで100選の1つに選ばれたお菓子とのことです。
他にも名誉大金賞を受賞した、びんご路も有名だそう。 全部は買えなかったので、今回は2品書いました。その1がマミーローズです。最近のヒット作ですからね。 こちら開けた図です。マミー=牛乳で、ミルク餡の入ったバラの形に成形したお菓子です。レモンもアクセントに入っていて、とても美味しかったです。
そして、むろの木です。 切り分けた図です。むろの木は万葉集で歌われた木で、このお菓子も木を模して作ってあります。外側はアーモンドの風味のある生地で、中は栗が入った餡子&洋酒風のテイストで、和菓子を装った洋菓子の味がしました。ハイカラな味で美味しい。 三河屋さん、外から見ると小さなお店に見えたので、正直ここまで創意工夫に溢れるお菓子屋さんだと思っていませんでした。マミーローズ、むろの木、どちらも他にない味がして、とても美味しかったです。なんというか、これがお菓子屋さんの姿だよなぁ、なんて感動してしまいました。また買いに伺いたいです(そして、あのおもしろ接客もまた受けたい)。
——-お菓子処 三河屋 基本情報———-
〇創業年 1921年創業 / 大正10年創業
〇営業時間
・8:30 – 18:00
※無休
〇住所
広島県福山市沖野上町4丁目15−27
(公式サイト)⇒ 大正10年創業・福山市の和菓子処【お菓子処 三河屋】