増井弘海堂の”とろろ昆布の佃煮”と、”汐ふき昆布”の美味しさよ / 福井 敦賀 1924年創業 (大正13年)

福井県敦賀市は旧越前国敦賀郡(県嶺南地方)ですが、木の芽峠で他の越前地域とは遮断されていて、江戸時代は小浜藩(若狭国)の支藩でした。地名由来には、崇神天皇の時代に朝鮮半島から渡来した“都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)”に因んだ“角鹿(つのが)”が713年(和銅6年)に“敦賀”となった等の複数説があります。古代より、特に江戸中期から明治中期には北前船により、蝦夷地(現・北海道)からの板昆布が敦賀湊で水揚げされ、琵琶湖経由で京・大阪へ送られていました。出汁昆布・手漉きおぼろ昆布等の加工品生産量は現在も全国の8割以上で、他にも魚肉練り製品・へしこ・鰊寿司(麹漬)・水仙饅頭(葛饅頭)等の特産品・名物が数多くあります。市内には越前国一宮の氣比(けひ)神宮・敦賀赤レンガ倉庫・敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎再現)等の観光名所と共に、老舗の飲食店・和菓子店・食品店が何軒も残っています。

1924年創業、漢方薬店から昆布屋へと転向した 増井弘海堂

敦賀駅から徒歩16分ほどの場所、車で4分の場所にある 増井弘海堂。元々は漢方薬店を営んでいらっしゃったそうですが、1924年(大正13年)におぼろ昆布の製造販売を始め、この年を創業年としていらっしゃるそう。お店の屋号は、弘法大師を信仰していた増井さんが始めたお店なので、増井弘海堂となりました。

という増井弘海堂さんの外観がこちら。顔ハメパネルが出迎えてくれますw。

中に入るとずらっと昆布が並んでいます。昆布加工品も沢山ありました。どれ買おうかなぁ。
今回購入したものその1、とろろ昆布の佃煮。すごく簡単に書くと、海苔の佃煮の海苔替わりにとろろ昆布使っています、という商品。

蓋を開けた図です。この絵だけだと、海苔の佃煮と見間違えますね。

御飯の上に乗せた図。海苔の佃煮と比べて、旨みが濃く、食感が柔らかい気がします。これは美味しい。本来出汁になる昆布使って作ったら、そりゃ美味しくなりますよね、といった味。 続いて汐ふき昆布。カットした昆布に塩味を付けてくれているものです。 袋から出すとこんな感じです。お酒のアテとしてそのまま食べても美味しいし、料理のアクセントに使うのも美味しい。今回はキャベツにこれとゴマ油かけて食べたのですが、凄く美味しかった!

敦賀は昆布加工が盛んな街なだけあり、各店がそれぞれ新しい昆布加工品を生み出されていて、昆布好きとしてはウキウキする街でした。増井弘海堂さんの商品では、今回購入した”とろろ昆布の佃煮”が、他ではあまり見ない商品だと思うのですけれど、昆布の旨みが凝縮されていて本当に美味しかったんです。新しい商品を作り、需要を喚起し続けてくれる老舗店、見ていて嬉しくなりますね。

—— 増井弘海堂 基本情報———-
〇創業年 1924年創業 / 大正13年創業
〇営業時間
・9:00~18:00
※年末年始定休日
〇住所
福井県敦賀市神楽町1丁目1-12
(公式サイト) ⇒ 敦賀昆布は、昆布製造、販売の増井弘海堂にご用命ください。

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