橘柚庵 古後老舗の銘菓 雪月花は、昔ながらの製法なのにモダンな味がする / 大分 大分市 1868年創業  (明治元年)

大分県庁所在地の大分市は、古くは豊後国(ぶんごのくに)の国府が置かれ“府内”と呼ばれていました。大分の地名は古来国府だった大分郡(おおきたのこおり)が転訛したと言われ、意味には多き田(狭く入り組む地形の多くの田)等の複数説があります。高崎山自然動物園(日本猿生息地)で知られ、府内城址や複数の古墳・磨崖仏等の名所旧跡が多数あります。関鯵・関鯖・だんご汁・とり天・やせうま等の特産品・地場食品も多く、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が残っています。

1868年創業、柚子のお菓子のみを作り続ける 橘柚庵 古後老舗

大分駅から徒歩15分ほど、バスと徒歩で約10分ほどの場所にある 橘柚庵 古後老舗。1868年(明治元年)に創業された同店は、創業以来柚子のお菓子だけを作り続けていらっしゃいます。販売しているのは2品目で、柚子の皮と砂糖だけで作った柚子のジャムのようなお菓子 甘露柚煉と、その甘露柚煉をお煎餅にサンドした雪月花というお菓子。このお菓子は江戸末期には作られていたそう。ビックリしますね。

という橘柚庵 古後老舗さんの外観はこちら。看板の渋さに心奪われますね。

店舗内は落ち着いた空間で、静かな空間が良いお菓子を買いに来ているんだな、という気持ちを盛り上げてくれます。ディスプレイには沢山の雪月花が並んでいました。
こちらの雪月花のパッケージに使われている絵と題字は大分出身の福田平八郎画伯と、朝倉文夫先生が描かれたとのこと。

ということで買ってきました。この柚子の絵可愛いですよね。 中を開けると、白・赤・青の3種類が入っています。白が雪、薄青が月、ピングが花をそれぞれ表しているそうですよ。
光の関係でちょっと見づらいですが、こちらが薄青色のパッケージです。
ほんのりと青いのわかりますかね?こちらが月を現したお菓子。写真では見づらいですがお煎餅の間に、柚子で作った甘いジャムのようなものが入っています。お煎餅に挟まれた柚子の甘さの中にはほろ苦さがあって、何だかモダンなお菓子を食べているような気分。

商品の中には上述した説明が載っていました。今食べても新しい印象を受けるお菓子を開発するなんてすごいですよね。

お店ではご主人の方と少しお話をさせて頂きました。東京・赤坂にある塩野さんで修行された後、大分に戻られてお店を継がれたそうです。大分は柚子が良く取れるそうで、和菓子や柚子胡椒等、沢山のお土産があるのだとか。そんな話を聞くと、柚子の老舗開拓、色々したくなってしまいますね。
話を戻して雪月花ですが、柚子の甘さとほろ苦さが、マーマレードのようでもあるし、もちろん伝統的な和菓子の味でもあるし、と、とにかく新しいと感じられる味でした。これが150年以上も前からある味なのか?と驚きつつ、是非食べてみてください。

——-橘柚庵 古後老舗 (きつゆあん こごろうほ) 基本情報———-
〇創業年 1868年創業  /  明治元年創業
〇営業時間
・8:30~18:30
※日曜・祝日 定休日
〇住所
大分県大分市千代町3-1-10
(大分県菓子工業組合 公式ページ)⇒ 橘柚庵 古後老舗

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