周恩来・孫文が愛した漢陽楼で食べた上海ガニと清燉獅子頭、最高に美味しかった! / 東京 神保町 1911年創業 (明治44年)

江戸時代は武家屋敷町で、旗本の神保長治氏の屋敷があったことに由来する千代田区神田神保町。近隣の駿河台地区にかけて各種の学校や大学が集積していますが、それらの私立大学が明治初期に法律学校として相次いで開設された際に、古書も含めた法律書の書店が次々に生まれ、やがて多くの一般書・専門書の新刊書店・古書店が建ち並んで、今や世界最大規模の神田古書店街を形成しました。和洋中の飲食店も数多く建ち並び、平成中期以降は神田小川町など近隣にかけてカレー料理店も多く集まってきました。一方で古風で特色ある喫茶店も多く、老舗の飲食店や和菓子店なども残っています。

1911年創業、周恩来・孫文が愛した漢陽楼

神保町駅から徒歩3分ほど、御茶ノ水駅から10分弱の距離にある中国料理店 漢陽楼。このお店は、日本に留学していた周恩来や孫文が足繫く通ったお店として知られています(彼らの写真等は、ページ下部でご紹介しています)。ランチで感動し、ディナーも行ってきたので、この記事内ではディナーとランチの両方を紹介しております。

漢陽楼さんの創業は1911年(明治44年)。初代の顧雲海さんが失業した際に、「料理が上手なのだから、料理屋をしてはどうか」と言われお店を開かれました。名前の由来は漢民族の漢に、太陽の陽から取っているそう(詳しい歴史は、漢陽楼さんのウェブサイトに掲載されています。)。

こちらが店舗外観。神田界隈を何度か移転され、現在の場所に移ってこられたそうです。

今回は上海蟹のコースを食べに来ました。上海蟹付きで5000円はかなりお得!コースだけだと少し足らなそうだったので、追加メニューも頼みました。頼んだものその1、周恩来が愛したという清燉獅子頭(チンドゥンシーズートウ)。

清燉獅子頭(チンドゥンシーズートウ)は、周恩来の郷里 江蘇省の家庭料理だそう。豚肉を丸めてスープに入れたものなのですが、その形状が獅子の頭に似ている、ということから、この名がついたのだとか。

ということで出てきました。確かに獅子の頭っぽい!!

4人で行ったので取り分けて食べました。初めて食べたけど、懐かしい味。美味しさが後追いでやってくる。美味しいなぁ。

コース側のご紹介です。生のザーサイが出てきました。このあっさり感凄い…!

鶏に辛い系のタレをかけた食べ物。ほんとクオリティ高い。

海老と黄ニラの炒め物。塩加減がほんとちょうど良くって素晴らしい。

牛肉とキノコのオイスター炒め。知っている料理なのに、いつもと違う味がする。何だろう、この美味しさは。

そしてメイン入場。本日の上海蟹を見せて頂きます。

蒸してもらい、一人一杯出てきました。食べづらいけど食べたくなっちゃうよね。

白身魚は取り分けて頂きました。あっさりしつつも、ちょっとした酸味もあって美味い。
こちらは中国人の友達にオーダーしてもらったお薦め料理 樟茶鴨子。鴨のいぶし揚げ、という料理で、食べたことのない柔らかさとジューシーさ。鴨ってパサパサしたものだと思ってたのでビックリした。この美味しさも異次元…!
〆にチャーハンをオーダー。全てが美味しいこのお店のチャーハンが食べたくなってしまって。うん、想像をちょっと超える美味しさがあって最高だなぁ。

コースのラストは、上海蟹のミソを使ったスープ。コクがあるけどあっさりしている。どこまでも優しい味。

どれを食べても本当に美味しかった!元々はランチに伺い感動して、今回夜に行って、さらに感動が深まりました。

で、以下はランチに伺った時の記録です。

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今回はお昼にお伺いしました。1000円以下のランチメニューが豊富に取り揃えられています。

こちらは店舗内にあったメニュー。老舗の高級に分類される中華料理がこの値段なのが嬉しすぎます。

今回はランチの1、炸肉片という、豚ロースの唐揚げをオーダーしました。メイン、スープ、モヤシ炒め的なもの、ライスのセットです。

こちらが、炸肉片のアップの図。レタスの上にカラッと上がった豚肉がのっかっています。少し酸味がかったタレが超絶美味しい。彩に添えられた食用菊も華やかで嬉しい。

同行者はランチ2の豆豉鮮魚。赤魚の蒸し焼き 豆豉ソース、という料理。あまり何かわからず食べたのですが、柔らかく仕上げられたお魚に、ちょっとコクのあるソースが掛かっていて、「高級中華の味がする!」という食べ物でした。

ランチはどちらも1000円以下、こんな素晴らしい食べ物、この値段で食べて良いのだろうか、と、変に恐縮してしまいます。

周恩来・孫文と漢陽楼

冒頭で書きましたが、こちらのお店は中国の大物政治家、周恩来、孫文に愛されたお店です。彼らに関わる写真や文章が店舗入り口に飾られていました。

こんな感じで様々紹介されています。こちらは周恩来が19歳の時に日本に滞在していたころの日記。この本にはばっちり漢陽楼さんの名前が記載されています。

こちらは初代顧雲海さんが映っているお写真。このころからお店は神田にありました。

上述しましたが、ランチで感動し、夜に訪れることになったのですが、この値段で食べられる中華の中では最高峰でないか、と思うぐらい美味しかったです。周恩来が愛した獅子頭も美味しかったし(これは夜しか食べられないメニューです!)、上海蟹も鴨も炒飯もその全てが最高に美味しかったです。漢陽楼さんは、今後も通うことになりそうです。

———漢陽楼 基本情報———-
〇創業年 明治44年 / 1911年創業
〇営業時間
【月~金】11:00~15:00(L.O.14:30)/17:00~23:00(L.O.22:00)
【土】11:00~15:00(L.O.14:30)/17:00~22:00(L.O.21:00)
※日曜 ・祝日 定休日
〇住所
東京都千代田区神田小川町3-14-2
(公式サイト)⇒漢陽楼ホームページ

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