鳥取県米子市は、1601年(慶長6年)に中村一忠が11歳で伯耆国17万5千石領主となって翌年の米子城築城で城下町となり、同14年一忠急逝後は加藤氏を経て池田氏が治めました。米子の地名由来には、賀茂神社境内の“よなぐ井(米を研ぐ井戸)”転じて“よなご井”から“よなご”説・同井戸での水浴で八十八歳懐妊説(八十八を縦に繋いだ字の米と子)等の諸説があります。江戸時代初期から商業都市として発展し、現在も各自動車道・JR米子駅・米子空港・境港が所在して山陰唯一の交通の要衝となっています。米子城等の城址・住宅等歴史的建造物・名水など観光名所も多く、日本トライアスロン発祥地と知られる皆生(かいけ)温泉は山陰最大の温泉地です。松葉蟹・白葱・二十世紀梨・緑茶等の特産品や“いただき(田舎飯油揚包み)”・鯖寿司等の郷土料理も豊富で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が多数残っています。
1920年頃創業、同じ場所で同じ製法で蕎麦を提供し続ける 林そば屋
米子駅から車で5分ほど、徒歩15分程度の場所にある 林そば屋。1920年(大正9年)に、現在の場所で創業し、創業以来同じ製法でお蕎麦を提供され続けていらっしゃいます。林そば屋さんのお蕎麦は、時に”米子そば”と呼ばれることもあるそうなんですが、鯖の削り節と地元産の醤油で作った、甘辛いそば汁が特徴のお店です。ちなみに、代表者が林さんというお名前ですので、屋号はお名前から取られたのかと思います。
という林そば屋さんの外観はこちら。こちらの建物は、創業時に建てられたものだそう。昔ながら、という言葉がぴったりな最高の外観!
店舗の手前には看板が。これもまたレトロ感満載で凄くいい。蕎麦屋看板大賞に認定したいレベル。
中に入りました。テーブル席と、小上がりの席があります。小上がりの写真がこちらですが、(テレビの薄さを除いて)昭和時代を再現したセットかと思えるぐらい、完璧なルックスです。素晴らしい。
壁にはメニューが掲示されていました。全てがグッとくる。
おしながきがこちら。林そば屋さんは天ぷらにも特徴があり、天ぷら=いかの天ぷらなんです。
林そば屋さんは色んな雑誌に取り上げられています。壁に張られていた記事その1。
そしてその2がこちら。味・外観、どちらも評価されている感じなのですね。 オーダーした天ぷらそばがこちら。刻んだネギ、イカの天ぷら、玉子、海苔が入った豪華なお蕎麦。やや太目のお蕎麦に、甘めが汁が良く合う。めっちゃ美味しい蕎麦だね、これ。
同行した人はざるそばをオーダー。こちらもネギが刻み。
お蕎麦のアップがこちら。平打ちの少し太目の麺。味濃い目の汁に負けない美味しいお蕎麦でした。
林そば屋さん、昔ながらの外観、美味しいお蕎麦、リーズナブルな値段と、素晴らしい老舗要素を完璧に満たしている素敵なお蕎麦屋さんでした。食べ応えのある平打ち麺を、甘め辛いそば汁につけて食べるお蕎麦は、当たり前の食べ物なのに特別な味がして、このお店に来てよかったな、という気持ちにさせてくれます。こういう当たり前の食べ物を、美味しく提供してくれる老舗店、出来る限り長く続いて欲しいものです。
———林そば屋 基本情報———-
〇創業年 1920年創業 / 大正9年創業
〇営業時間
・11:00~18:30
※日曜・祝日 定休日
〇住所
鳥取県米子市東倉吉町45
(食べログ)⇒ 林そば屋 – 富士見町/そば [食べログ]