風月堂・さつまどりサブレは兵糧食をベースに生まれた / 鹿児島 鹿児島市 1919年創業 (大正8年)

江戸時代、島津氏の薩摩藩城下町として栄えた鹿児島市。1540年(天文18年)にフランシスコ・ザビエルが上陸した日本のキリスト教初伝来地で、江戸時代末期には第28代島津斉彬による集成館事業により反射炉・溶鉱炉等が建造された日本の近代工業化発祥地とも言われています。つけあげ(薩摩揚)・薩摩汁・壺漬・酒寿司・鶏飯・黒豚や地鶏やきびなご等の料理・かるかん・あくまき両棒(じゃんぼ)餅等の薩摩・奄美の郷土食品・料理・菓子なども豊富で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が多数残っています。

1919年創業、兵糧食をベースに生まれたさつまどりサブレで知られる 風月堂

鹿児島駅から車で30分ほど、坂ノ上駅から車で10分ほどの場所にある 風月堂。1919年(大正8年)に創業された和菓子店です。歴史を調べる限り東京から広まった大住家の凮月堂さんの暖簾分け店とは書かれていないので、繋がりはないのかもしれません。
鹿児島の風月堂さんの銘菓さつまどりサブレは、元々島津斉彬公が主導して作ったとされる兵糧食である兵糧麺包(サブレ・ビスケットに近いもの)がベースとなったお菓子です。このお菓子は1868年(明治元年)・戊辰戦争の際に大住家が運営している江戸の凮月堂に兵糧麺包を発注し薩摩藩に納入された歴史があるそうです。そんな歴史を踏まえて、鹿児島にも風月堂という名のお菓子屋さんがある、ということなのでしょうか。
(ちなみに上記のお話から、日本の焼き菓子のルーツは薩摩にあり、とウェブサイトにあります)

という風月堂さんの本社です。本社では販売されていないようでしたので外観写真だけで。

入り口をアップで。

看板では大きく、さつまどりサブレを推していました。

という風月堂さんから名菓さつまどりサブレをお取り寄せしました。第二十五回全国菓子大博覧会・兵庫 姫路菓子博2008 名誉総裁賞 受賞とのこと。

開けました。個包装のパッケージに高級感あります。プレインなサブレ以外に、知覧茶・紫芋・黒酢黒糖・しお・ごまの6種類。鹿児島の食材利用が多いですね。

こちらはプレインなさつまどりサブレ。 裏側です。紙質と色味が高級感あって良いです。 取り出した図。しっかり食感で美味しい。

もう1つお取り寄せしたのが、鹿児島といえばのかるかん。かるかん = 自然薯を使った食感の軽い上品なお菓子です。
かるかんに小豆が入った、「おいしいかるかん」と、「かるかん巻」というあんこを巻いたかるかんの2種類入りです。
まずはおいしいかるかんから。

この仄かな甘味が本当においしいですよねぇ。
もう一つがかるかん巻。さつま小町。
さつま小町には、種子島安納芋を使ったもの、種子島紫芋をつかったものの2種類があります。どちらも鹿児島っぽくって美味しかったです。

風月堂さんは日本各地にある屋号になりますが、前述の大住家をルーツに持つ店舗と(上野・長野・甲府等)と、それと関係なく名付けられたお店があり、なかなか全体像が把握出来ておりません(直系のお店にはだいたいゴーフルがある等特徴はありますが)。どちらにせよ、今に残る風月堂さんは美味しいお店ばかりなので、それぞれのお店の銘菓を食べれば良いだけなのかもしれませんが。鹿児島の風月堂さんなら是非さつまどりサブレをどうぞ。

↓さつまどりサブレは、楽天で購入できますよ。

 

——- 風月堂 基本情報———-
〇創業年  1919年創業 / 大正8年創業
〇営業時間
・本社機能のため割愛
〇住所
鹿児島県鹿児島市谷山港1-3-23
(公式サイト) ⇒ 【公式】風月堂 創業1919|日本の焼き菓子を近代化させた元祖サブレ通販

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