香川県の県庁所在地である高松市は、江戸時代は高松松平家(水戸徳川家の分家)が治める高松藩の城下町で、瀬戸内海に面する港町として栄えました。高松の由来には高松郷(現・古高松地区)辺の大きな高い松による等の諸説がありますが、1588年(天正16年)に豊臣秀吉家臣の生駒親正が高松郷西方の現在地に築いた城が高松城と称され城下町の地名にもなったようです。日本三大水城の一つである高松城(玉藻城)址・栗林公園・仏生山法然寺・屋島等の観光名所が多数あります。香川県は、“讃岐うどん”で知られて生産量・消費量が日本一の“うどん県”ですが、高松市にも老舗のうどん店等の飲食店・和洋菓子店・食品店が多数残っています。
1872年創業、干し柿の餡入りお菓子 木守で有名な 三友堂
琴平線片原町駅から徒歩3分ほどの場所にある三友堂。1872年(明治5年)に、松平藩に仕えた武士3人が明治維新の後に立ち上げたお店です。三友堂という名はこの3人の友で立ち上げたに由来しています(その後創業の2名は店舗を去られたそうです)。
こちらが店舗外観。入り口が少し奥まった場所にあり、格式の高さを感じます。 季節感を活かす和菓子屋さんらしく、クリスマスの生菓子も販売されていました。可愛いですね。 店舗の外には代表的商品の紹介も。今回は一番左に載っている木守狙いです。 店内はかなり大きく、沢山のお菓子がキレイにディスプレイされていましたよ。
ということで買ってきました、銘菓木守(きまもり)です。柿の木には、翌年の実りを願って、柿の実を一つ残しておく習慣があり、それを木守といいます。この銘菓 木守は、そんな習慣木守の名をとった茶器に由来するお菓子です。
その昔茶祖千利休が愛用した茶碗に木守がありました。その木守は千利休から武者小路千家に渡り、高松松平家に献上されました。その茶碗に因んで作られたのが、こちらの銘菓 木守となります。高松松平家にちなんだお菓子ですので、徳川の三つ葉葵の紋もパッケージに載っていますね。 上記で説明した通り、木守は元々柿の木に身を残しておく習慣がその名が来ています。そのためこのお菓子には干し柿が用いられているんですよ。
パッケージには、利休と木守のお話も載っていますよ。 説明が長くなりましたが、こちらが銘菓 木守。真ん中にある渦巻き型の焼き印は、茶碗木守の高台を模したものだそうですよ。
こんな感じで、柿庵が麩焼きのお煎餅に挟まれているお菓子です。甘みの中にややしょっぱさもある大人の味がしました。
三友堂さんといえば、木守が有名ですので、木守を購入しましたが、菓子弁当、栗納豆、季節の上生菓子等々、見た目も名称も気になるお菓子が沢山販売されていました。今回は短い旅行のため単品購入となりましたが、次回訪問時は別お菓子にもチャレンジしたいと思います。
———三友堂 基本情報———-
〇創業年 明治5年 / 1872年創業
〇営業時間
8:30〜19:00
※1月1日 定休日
〇住所
香川県高松市片原町1-22
(高松片原町西部商店街サイト)⇒三友堂 | ショップ | 高松片原町西部商店街