かん袋の くるみ餅、しみじみ美味い / 大阪 堺市堺区 1329年創業 (元徳元年)

大阪府堺市北西部の堺区は、安土桃山時代に有力商人の会合衆(えごうしゅう/かいごうしゅう)が自治運営して繁栄した中世以来に環濠都市だった地域を含み、市役所等の官庁・シティホテル・百貨店等の商店が集積して市の中心部となっており、沿岸部には堺泉北(せんぼく)臨海工業地帯が広がっています。堺の地名は摂津・河内・和泉の三国の“境”に発展したことによるとされ、かつては“境”/“左海”とも表記されました。北・西・中各区にまたがる百舌鳥(もず)古墳群の一角の仁徳天皇陵(大仙陵古墳)を始め寺社・古跡も多く、中世の千利休・今井宗久・津田宗及等の茶の湯文化の伝統もあって多数の名物和洋菓子があり、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・製菓会社・昆布や醤油等の食品店などが数多く残っています。

1329年創業、日本有数の歴史を持つ和菓子店 かん袋

寺地町のバス停から徒歩2分ほど、堺駅から徒歩19分ほどの場所にある かん袋。1329年(元徳元年)に和泉屋徳兵衛氏が、和泉屋徳兵衛の商号で御餅司の店を開いたことが始まりです。かん袋という名は、豊臣秀吉が名付けた名です。大阪城の天守閣の瓦を葺く工事を手伝っていた和泉屋徳左衛門氏が、瓦をとっては屋根の上に放り投げる様を見て、「かん袋(かみ袋の意味)が散る様に似ている」と称え、「以後かん袋と名付けと」と命じたとされています。

という、長い歴史を持つ かん袋さんの外観です。車が横付けされていたため、変な角度の写真ですみません。

入り口横には、持ち帰り用の壺状の容器が置かれていました。めちゃ可愛いですよね。

店内に入りました。メニューはシンプルに2種類、氷くるみ餅、くるみ餅で、それぞれシングルとダブルの2種類あります。この日は肌寒い日でしたが、周りのオーダー状況は半々ぐらいでした。

私はお伺いが初めてだったので、プレインな くるみ餅をオーダー。レジでオーダーすると木札が渡され、この木札を持っていくと会計ができる仕組み。

というくるみ餅です。餡の下にお餅が隠れています。くるみ餅といっても胡桃(くるみ)を使っている訳ではないんです。ので、緑色をしています。

別角度からもどうぞ。お餅が見えますね。

くるみ餅、初めてだったのとほぼ事前リサーチをして行かずに伺ったので、「え、緑色?」と驚きました。門外不出のレシピのため何が入っているかわかりませんが、豆系と砂糖が混ぜ合わされた何かのようです。お餅をくるんで食べる、からくるみ餅と名付けられています。
くるみ餅は、平安時代に5代目和泉屋忠兵衛氏によって生み出されたお菓子です。当時の堺は日明貿易の拠点で、明から輸入された食材を使って生み出されたそうですよ。当時は塩味で、砂糖が入るようになってから今の形態に変わっていたのだとか。氷くるみ餅も食べたいので、必ずまた行きます!

—— かん袋 基本情報———-
〇創業年 1329年創業 / 元徳元年創業
〇営業時間
・10:00 – 17:00
※火曜・水曜 定休日
〇住所
大阪府堺市堺区新在家町東1丁2番1号
(公式サイト)⇒ かん袋 堺の老舗の和菓子店

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