看板を出さない岩﨑米菓店のおせんべい、超美味い / 千葉 印西市 明治初期創業 (1800年代)

千葉県北部の印西(いんざい)市は、1954年(昭和29年)に木下(きおろし)町等合併で発足し、印旛沼の西方であることから命名された印旛郡印西町が、1996年(平成8年)に旧市となり、2010年(平成22年)に2村が加わって現市となりました。小玉西瓜・印西メロン・梨・トマト等が特産で、江戸期から賑わう河岸周辺にかつて多数あった印西米使用の手焼き煎餅(木下煎餅)・久七団子・印旛のどら焼・鰻蒲焼・印西味噌ピー唐揚げ等の名物・地元食品があり、市内には老舗の飲食店・和菓子店・煎餅店などが残っています。

明治初期創業、遠方からお客さんが次々とやってくる看板を出さない 岩﨑米菓店

木下駅から徒歩3分ほどの場所にある岩﨑米菓店。明治初期に創業された100年超えの歴史を持つせんべい店です。印西米を使った木下煎餅は、渡辺崋山も味わったと記しており、江戸時代には既に名物として存在していた模様です。その後、明治34年に木下駅の開通と共にせんべい店が一斉に増えたものの、今はその数もかなり減ってしまいました。そんな木下せんべい店の中で最も古い歴史を持つとされるのが、今回ご紹介の岩﨑米菓店さんとなります。

という岩﨑米菓店さんがこちら。看板も出ておらず、お店かどうか悩む外観です。木炭があるので、きっとここに違いない、と思いつつも恐る恐る声をかけました。

店内に入らせて頂くと、ちょうど素焼きをされているところでした。

1枚1枚、全て炭火にかけて伸ばしていきます。すごい手間暇。

こちらは素焼きが終わったところ。これに味付けをして、もう一度焼きます。

こちらはごま入りのおせんべい。美味しそうだなぁ。

味をつける前の素焼き状態のものを食べさせてもらいました。この時点でもうめちゃくちゃ美味しいのね。素焼きでこの美味しさは本当にびっくり。

お店にはV6の井ノ原さんもいらっしゃったそう。

地元の雑誌か何かに取り上げられた時に使ったお写真だそう。当時は女性が副業としてお煎餅を焼くことが多かったのだとか。

新聞に取り上げられた時のお写真も見せて頂きました。

こちらは地元の広報誌か何かに出た時のもの。

岩﨑米菓店さんは全て手作りで1枚1枚手作業で焼かれているため、作れても1日500枚程度なのだとか。そのため常連さん分で売り切れてしまうことが多いので、看板を出さないスタイルに落ち着かれたそう。

今回は運が良いことに商品があったので購入させて頂きました。「これ、おまけ」と頂いたのが割れせんべい。手焼きだとどうしても割れてしまうのが出ちゃうのだとか。

噛むほどに甘みが増す感じで本当に美味しくて感動します。

こちらは商品版。運ぶ途中で割ってしまいました。申し訳ない…。無添加とあるように、お米、醤油、全て無添加なものを選んで使われており、アレルギーのあるお子さん向けに買われる方も多いのだとか。

たかがお煎餅と思って食べて驚くほど美味しくって感動しました。今のところ過去No.1のおせんべいです。

お煎餅はお米をついて餅にし、それを型抜きしてから乾燥します。その上で素焼き、味をつけてもう一度焼き、醤油を乾燥させて完成、という恐ろしく手間のかかるお菓子です。厳選された素材で、それぞれを手作業で作り上げ、1枚50円程度で販売されているのには頭が下がります。中々買うチャンスもなさそうですが、ぜひもう一度食べてみたいと思うお煎餅でした。本当に美味しいですよ!

—— 岩﨑米菓店 基本情報———-
〇創業年    明治初期創業 (1800年代)
〇営業時間
・8:00~19:00
※無休
〇住所
千葉県印西市木下1661
(食べログ)⇒ 岩﨑米菓店 – 木下/せんべい | 食べログ

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