広島市中区は、市内を南流する太田川の河口デルタ地帯で3つの砂州(島)から成り立っており、1589年(天正17年)に戦国大名の毛利輝元が築城(広島城)して城下町として栄えました。以来連綿と周辺の埋立・治水工事が行われ太田川も現在は放水路が本流となっています。江戸期から現在まで発展し続けてきて、今は市のみならず県あるいは中国地方の中心業務地区となっています。臨海部の埋立地は諸工場が立地し、旧太田川下流地区は牡蠣養殖が盛んで多くの牡蠣筏が設置されています。広島城や世界遺産の原爆ドーム・世界平和記念聖堂・広島平和記念資料館等には国内外からの多数の観光客が訪れており、この地区にも老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが多数残っています。
1924年創業、味噌と出汁の2つのおでんが食べられる 権兵衛
広島市の繁華街流川の外れにある権兵衛。1924年(大正13年)創業の、広島最古のおでん屋として知られるお店です。権兵衛という名前ですが、その昔このお店には名前がなかったそうで、そこから「名無しの権兵衛」と呼ばれるようになった、という話があるとかないとか。真相は今度確認してみたいと思います。
こちらが店舗外観。昭和28年に流川で営業を再開されたそう。権兵衛のおでんの特長は、味噌おでんと出汁おでんの2種類を提供されていること。お店では味噌おでんのことを白みそおでん、出汁おでんのことを瀬戸内風おでんと呼んでいるそう(インタビュー記事より)。
こちらがみそおでんのメニュー。一部メニューはやおぎも・とりかわ・なすび・ぶたみみ・うなぎは、みそおでんのみのネタだそう。
こちらが出汁おでんメニュー。物凄い数!!ほとんどの種は手作りだそうですよ。シュウマイだって自家製なんです。
おでん、といえば、からスタートしました。出汁の大根。優しい味が染みていて最高。
上で書いた自家製のシュウマイ。自家製です、と説明された瞬間に「それください」とオーダーしました。間違いない。
がんも的なものとつくね。つくねがホロホロで美味しかったー。そして玉子・椎茸・ごぼう天。飲めないお酒が進んで困る…。
ここまでは、出汁のおでん。
そろそろお腹もあったまったので、味噌おでん行くぞ!と牡蠣を味噌でオーダーしました。見てくださいこの牡蠣。美味しすぎてすぐ2回目頼みましたw。
こちらが穴子。穴子も味噌とのマッチングが最高過ぎます。味噌牡蠣と合わせて必ずオーダーすべきアイテムです。
現地の友達に「権兵衛行くんだー」と自慢したら、「茶飯を食べる余裕を残しておいて必ず食べてください」ときつく念を押されました。
あぁ、山本氏あなたは正しかった。この茶飯凄く美味しい。みそだれちょっとかけると更に美味しい。
権兵衛さんに伺う時、広島に来てなぜおでんを食べるのか、とかちょっと考えちゃったんですよ。何も調べていなかったので、こんなに広島的スタイルのおでんがあると知らなかったこともあり。
そんなことを考えてしまった自分を反省しつつ、広島に来る皆さんに大きな声で言いたいです。広島では味噌おでんで、牡蠣と穴子を食べてください。深夜2時まで営業されているので、2軒目でも3軒目でもいいですから。きっと素晴らし広島の夜の締めになると思いますよ。
———権兵衛 基本情報———-
〇創業年 大正13年 / 1924年創業
〇営業時間
17:00〜23:00
(2階は月曜除く火~土曜 〜翌2:00)
※日曜・祝日 定休日
〇住所
広島県広島市中区薬研堀1-23
(インタビューページ)⇒大正13年創業、地元民が愛する「瀬戸内風おでん」とは/広島 – Yahoo!ライフマガジン