東京 銀座 二葉鮨(創業1877年)

江戸時代に置かれた銀貨幣鋳造所(銀座)に地名を由来する中央区銀座は、明治時代に文明開化を象徴する町として銀座煉瓦街が建設されて栄えてきました。現在の銀座8丁目付近で芸妓能楽師に因んで称された金春(こんぱる)芸者で賑わった幕末からの花柳界が、明治政府高官などの贔屓により新橋花街として江戸時代以来の柳橋(現・台東区)と共に「柳新二橋」と称し発展し、昭和中期の最盛期を経て今も中央区築地にかけて10軒以上の料亭と数十人の芸者を擁しています。東京を代表する地域ブランドのショッピング街として、大繁華街として、また夜の高級な社交の場として今に至っており、各所に老舗の飲食店や和洋菓子店などが数多く点在しています。

江戸前鮨とは?

老舗のお寿司屋さんでよく耳にする「江戸前鮨」というキーワード。
江戸前鮨とは一体何なのでしょうか?

江戸前鮨(江戸前寿司)は江戸前(今で言う東京湾)で獲れた新鮮な魚を握りにした江戸の郷土料理。または酢飯に四季折々の魚介の刺身を乗せ握りにした江戸風の握り寿司。
要は一般的に「寿司」という名前でイメージされた握り寿司は江戸前鮨のことを示します。
江戸で屋台など気軽に食べられていたファーストフードのような存在だった江戸前鮨。それが日本の他の地域や世界に広く伝わり今の「寿司」のスタイルになったということです。

江戸前鮨三大開祖の双葉鮨

ここ二葉鮨は創業1877年(明治10年)両国『與兵衛ずし』、千住『みやこ』と並んで「江戸前鮨三大開祖」に挙げられています。
今の現存しているのは二葉鮨のみで東京中でも特に歴史が古く、伝統と格式が高いお店です。

二葉鮨は職人の派遣や斡旋を手掛けてきた歴史があります。昭和初期で鮨業界では二葉鮨出身の鮨職人さんが多く、後の業界の発展に貢献していきました。
三代目は天皇陛下の前で鮨を握ったこともあり、数々の功績を残し鮨の発展に貢献した名店と言えるのでしょう。

江戸前鮨の歴史の味

握と書かれた暖簾を潜ると古木を用いた曲線のカウンターが印象的な二葉鮨。
冒頭でも「伝統と格式」と銘打って書いているので、一見さんは入りずらいのでは!?と思われたかもしれませんが
そんなことはありません。暖簾を潜ると落ち着いた雰囲気で暖かくお客さんを迎えてくれます。
今回は「ばらちらし」を注文。
職人さんの丁寧で美しい仕事ぶりをカウンターで間近で見ることができます。
鮨屋さんのカウンター席での醍醐味はこういう所にあるのではないでしょうか?
鎧櫃(よろいびつ)に入ったばらちらしは
おぼろ、玉子焼き、椎茸、絹さや、エビなど色とりどりの食材が華やかです。
※残念ながら店内撮影NGのため写真ありません。

店内の時計は10分進んでいます。。それはなぜかと言うと
終電を逃してしまうお客さんへの気配りなのだとか。これは昔から10分進んでいるそうです。
そういう細やかな配慮もこの店の魅力なのかもしれませんね。

歌舞伎役者さんもご贔屓にしているお店なのだとか。
伝統と格式が揃った二葉鮨にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

———-二葉鮨 基本情報———-
・創業年
・1877年(明治10年)
・営業時間
【月~金】
12:00~14:00(L.O)
17:00~21:30(L.O)
【土】
12:00~14:00(L.O)
17:00~20:00(L.O)
・住所
・東京都中央区銀座4-10-13

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