王ろじの「とん丼(カツカレー)」という至高 / 東京 新宿 1921年創業 (大正10年)

江戸時代初期、信州高遠藩内藤家の下屋敷に甲州街道の新・宿場町として開かれて栄えた四谷内藤新宿(江戸四宿の一つ)に由来する新宿区新宿は、関東大震災後の東京西郊外の人口急増や昭和の大戦後の商業地復興に伴い発展してきました。渋谷・池袋と並ぶ三大副都心の一つとして、利用者数が世界一のターミナルであるJR・各私鉄の新宿駅東口方面が有数の繁華街・ショッピング街として賑わい、新宿3丁目などを中心に老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが何軒も残っています。

1921年創業、とんかつ発祥店の一つ 王ろじ

新宿駅から徒歩5分ほど、新宿三丁目駅から徒歩2分ほどの場所にある王ろじ。1921年(大正10年)に、「路地の王様」を由来に王ろじという屋号で創業されました。諸説ありますが、とんかつを食べやすく切り分けて出した最初のお店であり、それを持って「とんかつ発祥の店」と呼ばれることもある歴史あるお店です(とんかつの発祥については諸説あり)。

こちらが店舗外観。日曜日のお昼時に伺ったとこら、かなり混み合っていて30分ほど待ちました。

こちらは店外に置いてあったメニュー表。ざっくり言うと、とんかつセット、エビフライセット、とん丼(カツカレー)がメインです。

こちらは店内のメニュー。とんかつ系は挙げるのに12分程度時間がかかるとのこと。時間指定が細かい!

今回はとん丼1100円をオーダー。括弧書きに書かれている通り、カツカレー的な食べ物です。

少し寄りで撮った写真がこちら。断面が美しい…。

紙ナプキンが可愛かったので、記念に一枚。レトロ感溢れるフォントとデザインですよね。

王ろじさんは常に行列があるお店で、中々時間が取れず伺えておりませんでした。今回初めて伺って「今まで行かなかったこと」を激しく後悔する超素敵老舗で、カレーもとんかつも味付けが好み過ぎて、行列の意味が理解出来ました。年に数回は通いたい、と思えるレベルで好きになりました。

——- 王ろじ 基本情報———-
〇創業年 1921年創業 / 大正10年創業
〇営業時間
[火] (火曜日夜営業無し) 11:15~14:50
[月・木・金] [土・日・祝]
11:15~14:50
17:30~20:20
※水曜日 定休日
〇住所
東京都新宿区新宿3-17-21
(食べログ)⇒ 王ろじ (おうろじ)新宿三丁目/とんかつ [食べログ]

3件のコメント

  1. ・私は嘗て映画鑑賞の際などの腹拵えに「王ろじ」には随分通いました。先年久し振りに行ったら跡継ぎの代になったからかどうかは判りませんが、とん丼の味も些か変わっていたような気がしましたし、別注のベーコンを炒めた独特のとん汁にも格別の感慨を持たなかったのは恐らく私が歳を取ったせいなのかも。カウンター左の方に飾ってあった柴田錬三郎の写真はまだ在るのでしょうかね。
    ・王ろじ丼は薄い肉を巻いて揚げたかつですし、50匁や100匁のとんかつで知られる「河金」の河金丼の方が所謂カツカレーでは発祥地っぽいのかも知れません。「河金」は大正7年創業で、当初は旧国際劇場(現浅草ビューホテルの地)隣で屋台から店舗になって浅草藝人等に愛顧されていたそうですが既に浅草店は無く、今は係累が入谷と千束でそれぞれ継承しています。
    ・昭和40~50年代の新宿には安直廉価美味な食物屋が何軒も在りました。現存する老舗の代表格だと(既に掲載された)新宿中村屋と新宿高野でしょうが、戦後開店の處ばかりですけれども、既に無いのでは、しゅうまい・揚げしゅうまいで知られた紀伊国屋書店向かいの洋食・早川亭とか、中央通りのドイツ人のおばちゃんがやっていたエッセンとか、現存では、、歌舞伎町だと餃子の大陸とか、当時はとんかつや洋食弁当等の陰に隠れて下手物扱いだったとんかつ茶漬けが今は売り物のすずやとか、(既に本店を掲載された)伊勢丹会館の歌行灯とかには私は良く行きましたし、木須肉を初めて食べたのは石の家でした。旧三越裏には先年東中野で再開したとか聞く青蛾なる珈琲屋とか櫻製菓の洋菓子モンモランシー(今は西口メトロ食堂街で墨繪を運営)も在りました。当時は西口メトロ街には、安政創業で先般廃業した柳橋最後の料亭亀清楼の出店が在り、駅ビル上層階には、大正初年創業で今はミシュラン星で知られる人形町の料亭玄冶店濱田家(此処は夜は30~50千円ですが昼なら15千円や25千円の会席もありますので特別な機会にでも是非どうぞ)の出店も在って、私は双方共に当時半ドンの土曜の昼飯とて老舗の手頃美味な弁当や酒肴で一杯など楽しんだものでした。
    ・新宿で老舗天麩羅屋と云えば、代表格は旧三越裏の(既に掲載された)船橋屋と新宿つな八でしょうが、西口にも明治後期創業の天兼や天秀が在ります。そう云えば東口の鰻の小ばやしも明治後期創業ですね。
    ・いやはや、私は新宿生まれでその後は中央・総武線の沿線での暮らしが永くて、新宿には思い入れが強いので、つい余計な事を長々と失礼しました。

    1. ・新宿も物凄くお詳しいのですね。凄い…。
      私はずっと大田区在住なこともあり(そして仕事も横浜方面が多い)、新m宿はちょっと遠くあまり伺う機会がないのですよね。
      ですので、知らない新宿情報を知ることができ、本当にうれしいです。ありがとうございます!

      ・王ろじは、今回が初回のため味の変化はwから内のですが、とん丼はカレーのスパイシーさも、肉の揚がり具合も個人的には最高でした。
      が、昔から食べていらっしゃる方だと、何かしらの変化があるのかもしれないですね。

      ・河金さんは大正創業前提としてよいか悩んで伺えていないのですが、
      既に歴史が途絶えたお店、暖簾分け店も、そこそこ長い場合は紹介しているため近々行こうと思っています。
      昨年、河金さんの創業100年とかけて、カツカレー100周年で盛り上がっていた時に知りました。
      元祖カツカレー、食べてみたいと思っています。

      ・新宿はあまり詳しくなくメモが少ないので、情報かなりありがたいです。
      つな八さんは本日この後記事をアップしますが、天兼・天秀・鰻の小ばやしさんはメモもしていなかったのでありがたいです。
      夏ぐらいまでには行ってきたいと思います!

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