茨城県央地域の水戸(みと)市は県庁所在地で第三次産業主体の商業都市です。かつて那珂川(なかがわ)の舟運河港として栄えたことから“水運の戸口”が地名由来。日本三大名園の一つである偕楽園(かいらくえん、国史跡・名勝の常盤公園)・弘道館(こうどうかん)公園(国特別史跡の藩校・旧弘道館)・千波(せんば)公園(千波湖)等の名所・旧跡があり、2月下旬~3月末の水戸の梅まつり(弘道館・偕楽園)で知られています。水戸納豆・干し芋・梅干・水戸の梅・のし梅・吉原殿中などの特産品・銘菓があり、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店が残っています。
1910年創業、水戸納豆の代表ブランドの1つ 天狗納豆株式会社
柳町一丁目のバス停から徒歩3分ほど、水戸駅から車で5分前後の場所にある 天狗納豆株式会社。1910年(明治43年)に創業した納豆の専門店です。1889年(明治22年)に笹沼清左衛門氏が天狗納豆を立ち上げ、その次男である笹沼辰蔵氏が創業したのが今回ご紹介の天狗納豆株式会社さんとなります。同じルーツを持つ企業として、天狗納豆総本家の屋号を持つ株式会社笹沼五郎商店さんがあり、こちらも笹沼家によって運営されています。
天狗、という名前は幕末の水戸藩の尊皇攘夷激派・水戸天狗党から取られています。水戸納豆にはキャラクターを冠したものが多いのは、天狗納豆さんの模倣と言われるほど、水戸納豆における一つの歴史を作った会社とされています。
という、天狗納豆さんのわら納豆を買ってきました。
わら納豆、という名前だけあって本当に藁に入っています。藁に入った納豆を食べるのも見るのも初めてだったので、ちょっとビックリしました。ルーツとして知ってはいたものの、本当にこうやって作っていたのね、と。
また別の機会には、ほし納豆を購入しています。名前の通り納豆を干して乾燥させたものです。
パッケージ裏側です。塩等で調味して「硬く干し上げた」と書かれています。自家製の納豆を干して保存食としていたのですね。
という、ほし納豆です。硬く、という意味が伝わる、歯応えのある食感です。
私、正直に書くと納豆苦手勢ですが、わら納豆は匂いほど納豆の臭みはなく、美味しく頂けました。一方でほし納豆は、納豆感が普段以上に感じられてちょっと苦手で。ほし納豆は初めて食べたのですが、結構なインパクトある商品ですね。このほし納豆、お茶請けとして出されることもある、と書いてあったのですが、水戸での納豆愛が伝わるな、と思った次第です。
———天狗納豆 基本情報———-
〇創業年 1910年創業 / 明治43年創業
〇営業時間
・8:30~17:00
※定休日なし
〇住所
茨城県水戸市柳町1丁目13−13
(公式サイト)⇒創業100余年 老舗の味「水戸元祖 天狗納豆」