吸坂飴を作り続ける唯一のお店、谷口製飴所 / 石川 加賀市 1631年創業 (寛永8年)

石川県加賀市は、県南西部に位置して福井県と接しています。江戸時代は加賀藩から分藩して大聖寺(たいしょうじ)藩7万石(のちに10万石)の城下町として栄えました。山中・山代・片山津の3温泉地が加賀温泉郷(小松市の粟津を含む)の中心地として多くの観光客を集めています。隣接の福井県敦賀市に至る越前加賀海岸・大聖寺城址・県九谷焼美術館・北前船の里資料館(橋立町)等の観光名所も多く、市内には複数の和菓子店などが残っています。

1631年創業、吸坂飴(すいさかあめ)を作り続ける唯一のお店となった 谷口製飴所

上河崎のバス停から徒歩8分ほど、加賀温泉駅から車で10分前後の場所にある 谷口製飴所。1631年(寛永8年)に創業された、吸坂飴を唯一作り続けられているお店です。吸坂飴は、加賀市の吸坂町に伝わる伝統菓子で、弘法大師が製法を伝えた等の伝説も残っています。最盛期には30軒ほど飴を作る企業があったものの、15年以上前に辻製飴所さんが閉店されて以降、谷口製飴所のみで作り続けられています。谷口製飴所さんもご主人が高齢で跡継ぎがいないため、存続が危ぶまれておりましたが、2019年のニュースによると跡継ぎを迎えられ、歴史が続いていくこととなったそうです。素晴らしい…!

という吸坂飴がこちら。米と麦の自然食品とある通り、米と麦だけで作られています。麦の酵素で米の澱粉を発酵・糖化して甘い飴が出来上がります。 パッケージ裏側です。発祥は加賀乃國江沼の吸坂村とあります。吸坂という名称ですが、交通の要所であった吸坂には旅人を狙ったスリが横行しスリ坂と呼ばれそれが訛った、とか、 陶器を焼く窯場があったため陶坂(すえさか)となった等、諸説あるそうですよ。 という、吸坂飴です。オブラートに包まれています。優しい甘さに癒される味です。

いつも創業が古いかどうかだけで買うので、吸坂飴のこと知らずに購入しておりました。今回は調べるにあたって加賀市立図書館オーラルヒストリー文庫として、「吸坂飴物語」としてまとめられており、とても勉強になりました。こうして残してくれるからこそ、次の世に伝わっていくのですよね。加賀市立図書館の方に感謝しております。

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——–谷口製飴所 基本情報———-
〇創業年 1631年創業 / 寛永8年創業
〇営業時間
・10:00-17:00
※定休日なし
〇住所
石川県加賀市吸坂町43
(公式サイト)⇒ なし

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